2019年6月
(調査報告書)中山間地域の持続可能性の維持・向上に向けた課題検討/CRDS-FY2019-RR-01
エグゼクティブサマリー

 本書では、我が国の農業地域として大きな部分を占める中山間地域に焦点を当て、それらを取り巻く社会的状況をいかに克服し、持続可能な社会の構築へ寄与できるか、またそのための研究開発の方向性としてどのような方向がありうるかを調査し、検討した。
 従来、関連府省における中山間地域の振興のための政策は、効率性を重視した高収益農法の導入推進を主要なアプローチとしてきている。その一方で、人口減少に起因する生産性の低下や地域が持つ多面的な機能の低下も危惧されていることを受け、農村地への移住・定住を促進する施策も全国各地で進められている。本書では、その後者の方策の重要性を指摘し、検討した結果、ア)経済的基盤の確立、イ)主観的幸福度の向上、ウ)移住・定住による地域及び住民自身への影響や効果の見える化、という3つの取り組みが今後の方向性として重要であるとの認識が得られた。また、これら3つの柱それぞれに関連づけられる多数の研究テーマ例が得られた。これらの研究に実際の中山間地域をフィールドにして取り組み、科学的知見を蓄積すると同時に、将来的には、より広義の概念の抽出や、汎用的技術の開発に繋げていくことが重要と考えられる。

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