2010年8月
(調査報告書)計測・分析技術に関する諸外国の研究開発政策動向/CRDS-FY2010-RR-01
エグゼクティブサマリー

 現代科学が発展してきた歴史を振り返り、その原点に帰れば、新たな科学の発見は、いつも新たな計測・分析技術によってブレークスルーがもたらされてきた。しかしながら、現在の日本の科学技術研究において、計測・分析技術の他者への依存が強まる傾向がある。
 また、日本の計測・分析機器メーカーも、市場経済原理に従うばかり、すぐに売り上げが見込めない新たな計測機器・新技術の研究開発投資は限定的である。この計測・分析技術軽視ともとれる傾向は、諸外国においても明らかになっており、新たな計測・分析技術開発の価値を如何にして評価するかが課題となっている(例えばEURAMET iMERAプログラム・タスクグループ:Measuring R&D Impact)。この基盤的技術を開発する価値は、大きな波及効果を生み出す。例えば、新たな計測・分析技術によって生み出された科学技術を元に、革新的な環境技術が開発されるかもしれない。また、社会インフラの劣化やテロの未然防止等、国のセキュリティ確保につながるかもしれない。その技術が一般化され、日本発の国際スタンダードとして認められるかもしれない。新たな計測・分析技術の価値に対する国としての考え方は、新たな科学技術の萌芽、進展をどう見据えるかという点で、ひとつの重要なポリシーだといえる。
 本調査では、日本の計測・分析技術の国際的な立ち位置を確認し、今後の研究開発戦略のあり方を検討するため、諸外国の研究開発政策の動向を把握することを目的とした(特に分野横断的な「計測・分析技術に特化した政策」の把握に注力している)。今後、本調査で明らかになった諸外国の政策動向・情報を踏まえた上で、今後の日本の研究開発において求められる「計測チャレンジ」を示し、その取り組みシナリオを提案していく予定である。

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