2016年3月
(国際比較調査)G-TeC報告書 研究開発の俯瞰報告書(2015年)等に基づく科学技術力の国際比較 各国の科学技術力についてのマクロ的な考察/CRDS-FY2015-CR-01
エグゼクティブサマリー

 有効な戦略立案・提言のためには、国内外の科学技術水準や現在行われている研究開発の動向を比較し、我が国の国際的なポジションを把握するとともに、新しい技術の芽にも注意を払い、今後の研究開発動向を的確に捉える必要がある。そこで、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)では、2008年より科学技術・研究開発に関する国際比較調査を実施し、その結果を発表してきている。最新のものとして、2015年4月、約2年間の調査結果をまとめた2015年版を公表した。これは本書の「第一章1.CRDSの国際比較調査」で詳述するように、5つの専門分野を細分化して合計355の研究開発領域で、日本の専門家の意見に基づき調査したもので、研究開発の俯瞰報告書の一部として作成されている。

 この調査は、一つ一つの研究開発領域の比較としては大変ユニークであり示唆に富むものが多いが、科学技術を大くくりで捉えることに主眼を置いたものではないため、主要国や地域の科学技術力のマクロ的な議論は十分になされていない。世界の主要国や地域の科学技術の現状をマクロ的に捉えることは、現在の日本の当該分野における立ち位置やその状況を変えていくための政策作りにとって極めて重要と考えられる。しかし、科学技術政策の分野で現在マクロ的に使用されている指標は、主として研究論文の分析、特許の分析であるが、この二つの指標も万全とは言い難い。

 そこで、上記のCRDSの調査結果に着目し、これに分析を加えることによりマクロ的な各国の科学技術力の評価につながらないかと言うのが、今回の試みの問題意識である。今回の試みは初歩的ではあるが、大くくりの分野での各国の科学技術力比較やその傾向変化を示すことができたと考えている。

 科学技術力を国際的に比較しようとする試みは韓国においてもなされており、韓国のKISTEPという研究機関が、2年ごとに調査を行っている。我々の海外動向ユニットでは、KISTEPの報告をCRDSの国際比較と対比する形で分析し、報告書を公表してきている。今回は参考資料的なものとして、KISTEPの2014年調査の結果を併せて本報告書に掲載した。

PDFダウンロード

関連報告書