2007年10月
(戦略プロポーザル)幹細胞ホメオスタシス 再生医療技術の開発を加速化する幹細胞恒常性の成立機構の基礎研究/CRDS-FY2007-SP-05
エグゼクティブサマリー

細胞機能に立脚した再生医療は、治療困難な疾患を根治することが期待されている。

我が国では、これまで再生医療のための細胞の移植に用いるため、主に幹細胞の増殖や分化機構の解明に基づいた生体外における細胞制御技術を開発してきた。

しかし近年、基礎研究から臨床試験に移行するために、細胞自体の安全性、すなわち移植による悪影響を投入前に生体外で検証する技術や、移植後の治療に耐えうる移植細胞最適化技術の開発必要性が高まっている。

そこで本プロポーザルでは、腫瘍形成や老化の過程も含めた幹細胞の機能変化を統合的に解明し、再生医療開発を加速化すべく、幹細胞基礎研究の推進戦略を提案する。

具体的には、組織において幹細胞が細胞階層を一定に保つ性質、すなわち幹細胞恒常性(幹細胞ホメオスタシス)に着眼した基礎研究を推進することで、ヒト幹細胞を、生体外および生体内で制御する基盤技術を確立し、臨床試験へつなげることを目的とした研究課題を設定する。

幹細胞基礎研究から再生医療の臨床試験に円滑に移行するには、腫瘍形成など副作用や、変換する体内環境における持続的治療効果を考慮した、幹細胞恒常性の維持および破綻に基づいた研究開発が必要になる。具体的には、幹細胞恒常性の維持に関わる課題であり、幹細胞の状態を形式化する“幹細胞のエピジェネティクス”、および幹細胞の自己複製および分化を制御する“微小環境の機能に基づく幹細胞制御”、また、幹細胞恒常性の破綻に関わる課題である、“体内環境が幹細胞機能に及ぼす影響”と、“がん幹細胞に基づく腫瘍形成リスク評価”の4課題である。

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