2007年1月
(戦略プロポーザル)科学技術イノベーションの実現に向けた提言 - ナショナル・イノベーション・エコシステムの俯瞰と政策提言-/CRDS-FY2006-SP-11
エグゼクティブサマリー

本プロポーザルは、科学技術イノベーションが起こりやすい環境を整備するために、国が果たすべき役割と方策について提言したものである。

研究開発戦略センターでは、科学技術イノベーションを、「科学技術の知識に基づいて新しい社会的・経済的価値を創造すること」と定義し、国が政策課題として取上げ、推進すべきイノベーションは、科学技術イノベーションであるとした。科学技術イノベーションは、様々な試行錯誤や工夫を乗り越えて実現される不確実性の高いプロセスであり、短期的な成果のみを求める研究開発だけでは起こらない。
科学技術イノベーションが誘発されやすい環境を整備し、科学技術基本計画によるこれまでの研究投資の成果をイノベーション創出に結びつけることこそが国の役割である。この主張の元に、本プロポーザルでは、まず科学技術イノベーションが誘発されやすい環境を俯瞰し、これに基づいて政策課題及びそれに対応するための提言を記述した。

1.科学技術イノベーションの俯瞰
科学的な知識や技術シーズが科学技術イノベーションに結びつくには、イノベーションのプロセスの中で様々な“要素”が機能し、相互に連携していく必要がある。
イノベーションに寄与する要素を、下記の5つの要素群としてまとめ、これらをイノベーションの3段階(「入口」「場」「出口」)およびイノベーションの各段階に不可欠な3要因(「人材」「資金」「知識、知恵、知見」を軸とした図上に示して俯瞰した。

⑴ 「知識の創造」
⑵ 「人材の流動性、ネットワーク」
⑶ 「リスクマネーの供給」
⑷ 「イノベーション指向の市場創出、制度設計」
⑸ 「地域イノベーション」

2.科学技術イノベーションの政策課題と提言
イノベーションの諸要素が効果的に機能し、相互に連携しながら科学技術イノベーションを実現していくには、様々なイノベーションの関係機関が、要素の実現や運営に積極的に関与する必要がある。ここでは関係機関を下記3つに分類し、これらの機関に関連する政策課題と提言を科学技術イノベーションに寄与する要素群と関係付けてまとめた。
⑴ 政府関係機関(政策立案機関、関係府省、資金配分機関等)
⑵ 研究等実施機関(大学・公的研究機関・学術団体等)
⑶ 民間企業等(大企業、研究開発型中小企業、ベンチャー企業、研究開発型NPO、ベンチャー・キャピタル、エンジェル・ファンド等)

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