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おいしさの科学的理解に基づく食のデザイン
エグゼクティブサマリー
本報告書は、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)研究開発戦略センター(CRDS)が令和8年1月23日に開催した科学技術未来戦略ワークショップ「おいしさの科学的理解に基づく食のデザイン」の内容をまとめたものである。
本ワークショップ開催の背景としては、以下が挙げられる。1)地球環境の持続可能性の確保が重要になっており、食料システムからの環境負荷を低減するため、欧州を中心に肉類を減らした食事が推奨されている。2)日本人の食生活の変化に伴い、食料自給率が38%に低下しており、その改善が課題となっている。3)食品の国内市場が縮小する一方で、アジア市場の拡大が予想されており、食品産業の発展のためには、アジア市場を獲得できる産業競争力の強化が求められている。
これらを受けて、地球の持続可能性に配慮した、代替タンパク質等の新規食品の開発が進められているが、必ずしも消費者に十分に受容されているとは言い難い。食事は、たとえ健康に資するものであり、地球環境に配慮されたものであっても、おいしさが伴わなければ受け入れられない。そのため、「おいしさの理解」、「味のデザイン」に関する基盤技術を構築して、産業界がそれを活用して、次世代フードテックを推進することが重要であると考えた。本分野のサイエンスの潮流としては、大規模データとAIを活用した研究の進展が挙げられる。基盤技術構築のためには、脳神経科学、行動科学などの研究と情報、AI、数理などの研究を並行して進めることが重要である。このような背景を踏まえ、JST-CRDSでは、「おいしさの科学的理解に基づく食のデザイン」に関する研究開発の戦略提言に向けた調査活動を進めてきた。
本ワークショップでは、アカデミアおよび企業の有識者から最新の研究開発動向に関する話題提供を受けて、研究開発戦略に関する総合討論を行った。総合討論では、以下の観点について議論が行われ、今後の方向性が示唆された。
- 推進すべき研究開発戦略
- 取り組むべき研究開発課題
- 推進方策と時間軸
- 想定される社会・経済的効果
- 中期的(5~10年後)科学技術上の効果、社会・経済的効果
- 長期的(10~20年後、その後)に実現可能となる社会像
- 成果の最大化に向けた戦略
- 既存施策との関係・相乗効果
今回の議論を踏まえ、CRDSでは、国として重点的に推進すべき具体的な研究開発課題および研究開発の推進方策を検討し、戦略プロポーザルとして政策提言を行う予定である。
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