国立研究開発法人 科学技術振興機構 次世代人材育成事業

国立研究開発法人 科学技術振興機構

修了生の活躍

修了生からのメッセージ

好奇心の航跡‐琵琶湖での経験がつないだ現在‐鹿児島大学大学院農林水産学研究科 稲波 悠真さん (びわ湖トラスト 1期生)

私が初めて船に乗ったのは中学1年生の頃でした。あの頃、はっけん号で初めて見た湖上の景色は、今でも私の脳裏に深く焼き付いています。それから10年後の現在、船でひたすら底泥を採集するハードワーカーになろうとは、当時の私は知る由もなかったでしょう。

私は今、故郷である京都を離れ、鹿児島大学水産学部で底生生物に関する研究を行っています。研究内容は群集構造の把握であり、船を用いた現地調査と、ソーティングや統計解析といったデスクワークを半々程度で進めています。そのいずれにおいても、ジュニアドクター育成塾での経験が基盤となっています。

中学時代には、はっけん号での乗船調査を通じて、プランクトン採集や湖底探査、環流観測といったフィールドワークを経験しました。自らフィールドに出て観測を行った経験は、現在の調査研究において大きな支えとなっています。また、ナマズの体色変化に関する研究に取り組み、発表会や海外学会に参加する機会もいただきました。ここで培った論理的思考力や成果の伝え方は、データ解析や研究発表の場面で活かされています。

そして何より、これらの経験を通して「こんなことをやってみたい」という好奇心を育み、それを実際に形にしてこられたことが、今の私を形作る根底にあると感じています。来年度からは同大学大学院へ進学しますが、これまでの経験を大切にしながら、今後も自分なりの航路を進んでいきたいと思います。