国際科学技術コンテスト

科学オリンピックだより 2009 vol.4 世界の仲間と競い、親睦を深めた、オリンピックの軌跡・

国際生物学オリンピックの問題の特徴

生物学の体系的な知識や実験技術を試し、知的好奇心を刺激する問題です。

齋藤淳一先生
(日本代表チームリーダー 東京学芸大学附属国際中等教育学校)

試験を受けた生徒たちから「問題を解くことが楽しい」という声が上がるほど、創意と工夫に満ちている国際生物学オリンピックの問題。
その特徴と日本代表の対策について、日本が国際大会に参加して以来、代表の生徒たちを指導している齋藤淳一先生に教えていただきました。

齋藤淳一先生

 国際生物学オリンピック(以下IBO)は、世界中から集まる高校生たちの能力を発掘・伸張し、将来の科学者を育てることを目的として行われています。問題づくりには特に力を入れていて、生物学の体系的な知識や実験技術を試すだけでなく、知的好奇心を刺激するような内容が出題されます。

 試験は90分を4回(合計6時間)行う「実験試験」と、4時間半*におよぶ「理論試験」で行われ、知力のみならず体力や精神力も必要です。(*試験時間は大会によって異なります。)

 実験試験では課題分野があらかじめIBOのウェブサイトに公開されますが、十分な訓練なくては対処できないほど高い実験スキルが要求されます。日本チームは、基本的な実験用具や機器の操作は目をつぶってでもできるほどトレーニングを繰り返しました。

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 理論試験では知識のみを問うような設問は少なく、生物学の多岐にわたる体系的な知識と理解力が求められます。問題はIBOの標準教科書『キャンベル生物学』から出題されますが、1,500ページもの厚さがあるため、講義や実習を通じて生徒たちが楽しく読むためのガイドをして、自主的に学習できるような配慮をしました。

出題分野とおおよその配分

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