センター・オブ・イノベーション(COI)プログラムとは、10年後の目指すべき社会像を見据えたビジョン主導型のチャレンジング・ハイリスクな研究開発を最長で9年度支援するプログラムです。
我が国が、今後国際的な競争の中で生き残り、経済再生を果たしていくためには、革新的なイノベーションを次々に生み出していくことが必要です。
文部科学省が平成25年度に開始した「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM※1)」では、10年後の社会で想定されるニーズを検討し、そこから導き出されるあるべき社会の姿、暮らしのあり方(以下、「ビジョン」という。)を設定しました。
JSTではセンターオブイノベーション(COI)プログラムとして、このビジョンを基に、10年後を見通した革新的な研究開発課題を特定し、既存の分野や組織の壁を取り払い、企業や大学だけでは実現できない革新的なイノベーションを産学連携で実現するとともに、革新的なイノベーションを連続的に創出する「イノベーションプラットフォーム」を我が国に整備することを目的として、基礎研究段階から実用化を目指した産学連携による研究開発を集中的に支援しています。
ハイリスクではあるものの実用化の期待が大きい異分野融合・連携型の基盤的テーマに対して、集中的な支援を行っています。研究開発期間全体を通してJSTからの支援と企業からのリソース提供により拠点を運営してゆきます。
※1: COI STREAM( Center of Innovation Science and Technology based Radical Innovation and Entrepreneurship Program)
文部科学省 革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)のページ
ビジョン1
少子高齢化先進国としての持続性確保:Smart Life Care, Ageless Society
キーコンセプト(function) Medical health, Mental health, Motivation, Sports, Food, Ties → Happinessの実現
ビジョン2
豊かな生活環境の構築(繁栄し、尊敬される国へ):Smart Japan
キーコンセプト(function) 勘 ing thinking, Active thinking, Serendipity, Six senses → 革新的思考方法
ビジョン3
活気ある持続可能な社会の構築:Active Sustainability
キーコンセプト(function) Personalization, Resilience, Sustainability, Functionalization, Flexibility - Waste → 数世紀まちづくり
●バックキャスト型研究開発
研究から生まれるシーズから実用化を発想する「フロントキャスト」型ではなく、社会のあるべき姿を出発点として取り組むべき研究開発課題を設定する「バックキャスト」型の研究開発を推進します。
●アンダーワンルーフ
一つ屋根の下、大学や企業の関係者が議論し、一体となって研究開発に取り組むイノベーション拠点を構築します。
●支援規模
革新的でチャレンジング・ハイリスクな研究開発に対し、最長9年度、拠点あたり年間1~10億円程度(間接経費含む)の支援を実施します。
COIプログラムでは、「COI STREAM ガバニング委員会」によって検討・設定されたCOI STREAMのビジョンや事業全体の方針の下、拠点設計や拠点構成について検討等を行う「ビジョナリーチーム」をビジョンごとに設置しています。ビジョナリーチームは産業界のリーダーを中心として構成され、拠点の進捗状況を管理・把握します。各拠点はビジョナリーチームの提言等を踏まえて、ビジョン実現に向けた研究開発を進めてゆきます。
また、「総括ビジョナリーリーダー」は、各ビジョナリーチームの活動を俯瞰的にモニターし、相互調整を行います。加えて、構造化チームは、総括ビジョナリーリーダーの指揮のもと、COI拠点に関わる横断的課題への対応と推進方策を検討し、ビジョナリーチームとともに拠点の活動を支援しています。
■主な活動テーマ
■メンバー
企業所属の「プロジェクトリーダー」がCOI拠点全体の運営と研究開発活動を統括し、大学等側の責任者である「研究リーダー」がCOI拠点の運営支援等の本部機能、研究開発活動の研究戦略・企画等をサポートします。
複数の大学等が含まれる場合には、そのうちの1機関を「中核機関」と定めます。
拠点当たり年間1億円~10億円程度の研究開発費(間接経費を含む)を支援します。
拠点には最長9年度の支援を行います。
JSTは、ビジョナリーチームを核とした評価・支援組織を配置し、拠点提案の審査、中間評価※1、事後評価※2を行います。
研究開発の所期の目的が達成されるよう、ビジョナリーチームは、拠点に対して研究開発の進捗状況等に関する調査(現地調査を含む)等を随時実施し、研究開発実施上必要な協力・支援、提言及び事業終了後のフォローアップ等を行います。
またビジョンを横断した対応を必要とする場合には、総括ビジョナリーリーダー直轄の構造化チームが相互の連携調整等を行います。
※1:原則として3年ごと、またはビジョナリーチーム等の求めに応じて、中間評価を実施します。
※2:研究開発期間終了時には事後評価を実施します