富山県

平成10年度〜平成13年度
拠点機関
(財)富山県新世紀産業機構

科学技術コーディネータ 
南日 康夫 
活動方針 人と人との信頼関係を確立して初めて、真の情報が伝えられ、コーディネート活動が可能となります。産学に対して、当財団を軸に、県とその研究機関の協力を得て連携を働きかけました。
可能性試験の成果

呼気中アンモニア濃度測定装置
研究シーズ/ 小橋 恭一(富山医科薬科大学)
実施機関/ 富山医科薬科大学
神経毒作用で問題となっているガス状アンモニアの分別定量を、人の呼気を用いて可能にする呼気アンモニア測定装置の呼気採取方式を評価しました。呼気だめ容器の材質、構造に検討を加え、標準ガスによる測定で良好な回収率が得られました。
可搬性電子ビーム溶接システム
研究シーズ/ 石井 成行(富山県立大学)
実施機関/ 富山県立大学
持ち運び容易な、可搬性電子ビーム溶接機に挑戦しました。1Pa以下の高真空を保ちつつ、溶接ビードを跨いで連続滑動できる局部真空室を試作しました。溶接ビードからの空気の侵入封止のために銅箔を用いることで連続滑動が可能となり、可搬性電子ビーム溶接システムの可能性が実証できました。
ピコスポッタ(バイオチップ作成装置)
研究シーズ/ 民谷 栄一(北陸先端科学技術大学院大学)
実施機関/ (株)スギノマシン
シリコン基板上の数百から数万個の微小なウェル(くぼみ)にピコリットル(1兆分の1リットル)オーダのDNA溶液を高速にスポットできるバイオチップ作成装置を開発しました。特殊なスポッティングノズルの開発と高精度位置決め装置、高感度センサによる画像処理装置により、任意に指定したウェルの中心に、異なる試薬を高精度に非接触で超微量滴下することが可能となりました。
高効率有機エレクトロルミネッセンス素子
研究シーズ/ 女川 博義(富山大学)
実施機関/ 富山大学
次世代フラットパネルディスプレイへの応用が期待される有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子において、新規陰極材料を用いることにより、10V以下の低電圧で10,000cd/m2を超える高輝度発光が可能な高効率素子の開発に成功しました。
ネットワーク構築
水中360°パノラマ撮影システム
研究シーズ/ 佐山 利彦(富山県工業技術センター)
実施機関/ 富山県工業技術センター
定置網内に入った魚の種類、大きさなどを網上げする前に把握するため、水中の360°映像を撮影する装置を開発しました。PALという特殊レンズを用い、取り込んだ映像をコンピュータ上で平面展開することにより、魚種の判別が可能なゆがみのない鮮明な水中パノラマ映像が撮影できました。
水中360°パノラマ撮影システム
水深10mの水中パノラマ映像
高性能ハイパワー下方放射型真空蒸着装置
研究シーズ/ 高林 外広(富山県工業技術センター)
実施機関/ 富山県工業技術センター
ガラス、プラスチック等の表面上に金属や非金属の薄膜を作成する真空蒸着法において、蒸着源の溶融滴下を解決する下方放射型真空蒸着装置を開発しました。従来技術では困難であった、ひずみのない大面積基板への均一な高速成膜が可能となり、光学的なゆがみを避けなければならないガラスやポリカーボネート等への蒸着が可能となりました。
新技術・新産業創出研究会
富山県内外の技術ニーズ・シーズ等を考慮しながら、富山県における新技術・新産業創出について総合的に検討しました。
地域資源活用検討会
特定課題研究会で対応できない技術ニーズ、行政の緊急ニーズに対し、適宜研究テーマの絞り込み、研究プロジェクトの企画を行ないました。
 
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