神奈川県

平成9年度〜平成11年度
拠点機関
神奈川県産業技術総合研究所

科学技術コーディネータ 
青山 進 
活動方針 神奈川県では、地域の科学技術振興と新産業・新技術の創出を促進するため、重点プロジェクトに「新たな技術革新のしくみづくり」を位置づけ、RSP事業を「新技術実用化事業」として推進し、産学公の連携のもとに創造型企業の伸展と研究開発と研究情報の公開を進めました。
可能性試験の成果

新規の低粘度キラルネマチック液晶
研究シーズ/ 井上 誠一(横浜国立大学)
実施機関/ セイミケミカル(株)
キラル添加剤の系統的な合成と評価から、螺旋誘起力が大きく、低粘性の新規キラル添加剤を見出し、高速応答で見栄えの良いSTN組成物を得て、実際の使用環境における信頼性試験の確認を行いました。さらに、TFTモードでも高速化が図れることを確認しました。
惑星探索マイクロローバ
研究シーズ/ 黒田 洋司(明治大学)
実施機関/ (株)アドバンスト・サーキット・テクノロジー
ネットワーク機能を持つ超小型のプロセッサモジュールを開発しました。惑星探索マイクロローバに制御システムとして組み込み、重量は約5kg、走行時の定格消費電力は約10Wなど、軽量小型低消費電力で太陽センサ等を持つ高機能移動システムの移動ロボットです。
美術工芸品の展開型耐震展示台
研究シーズ/ 大町 達夫(東京工業大学)
実施機関/ (有)鈴木製作所
美術工芸品に対する地震対策は非常に貧弱で、地震の度に被害が発生しています。どんなに強い地震でも、美術工芸品をバネ仕掛けの機械式保持具で展開・保持することにより、美術工芸品が転倒しないようにする耐震展示台を開発しました。
超高温雰囲気炉によるセラミックスの反応焼結
研究シーズ/ 源馬 国恭(東海大学)、愛 恭輔(神奈川県産業技術総合研究所)
実施機関/ 関東冶金工業株式会社
超高温低酸素分圧炉は2000℃以上の温度で常圧低酸素分圧の焼結を容易に行う事ができます。そこで、Si粉末とC粉末を含有量を変え成形し、焼結しました。図の得られた焼結体(a)は気孔率が40%前後で、アンモニア吸着特性が活性炭より優れた特性を示すものが見られました。
(a)Si(7):C(3) (b)Si(5):C(5)
SiC焼結体の外観  焼結温度:1600℃
ネットワーク構築
アミノ酸を原料とする地球環境に優しい材料
研究シーズ/ 遠藤 剛(東京工業大学)
実施機関/ 明治製菓(株)薬品技術研究所、大山豆腐(株)
ポリ(γ−グルタミン酸)の化学合成と生成ポリマーのキャラクタリゼーションを行うと同時に、発酵合成コストの低減化、食感改良材等への利用を目標としました。その結果、安価な原材料への転換により、ポリ(γ−グルタミン酸)の製造コストの低減化を図れ、多方面への利用の道を拓きました。
FuMICSの構造とCCDカメラの低照度時の色信号補正
研究シーズ/ 廣田 薫(東京工業大学)
実施機関/ (株)テクノ・メディア
監視カメラなどでは、(輪郭線がわかる程度の)暗闇で撮影された画像中に存在する人物の服などの色情報を復元することが重要です。既知の背景色情報を利用して、色落ちした入力(静止画像)について、175色程度の範囲で正しく色補正するアルゴリズムを開発し、カメラとパソコンで構成されるシステムを試作しました。
入力画像例 出力画像
神奈川県内理工系研究者研究情報バンク
理工系13大学の講師以上を対象に、現在の研究テーマ及び専門分野等をインターネットで公開しました。
研究シーズ公開発表会
大学の研究シーズで、企業の技術ニーズとマッチングが取れていない課題との出会いの場を提供しました。
 
地域の紹介へ戻る