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地域結集型共同研究事業

平成19年度事業終了地域事後評価報告書

平成20年5月
独立行政法人科学技術振興機構 産学連携事業本部 地域事業推進部


4. 地域別評価
4−3 滋賀県
研究開発の目標と達成状況
(終了報告書に基づく)
テーマ名 目標 達成状況
1−1.固体廃棄物と廃熱のシーケンシャル・ユースによる環境負荷低減技術の開発 イオン交換樹脂からの高性能金属担持触媒の製造。高性能金属担持炭素触媒を用いた低温ガス化による排水中の有機物の水素、メタンへの転換 排水中の有機物を高効率でエネルギーガス化できるニッケル担持炭素触媒を開発した。触媒活性を阻害する物質が半導体工場の排水中に存在することを検証し、それを抑制できる添加剤を見出した。実排水のガス化試験を低温低圧の条件下で行い、触媒活性を4,000時間持続させ、実用水準であることを証明した。
1−2.超臨界流体加工による高分子固体のシーケンシャル・ユース 超臨界流体を利用した高分子加工による汎用およびエンジニアリング・ブラスチックの新機能付加部材の創製。超臨界流体による架橋ポリエチレン・PTFEのゲル化・分解による再生

あらかじめCO2を含浸させたプラスチック・ペレットを用いて、光学部品等の薄肉製品を高精度で射出成形できる技術を確立した。CO2を含浸させたプラスチック板にレーザー光を照射して局所的に発泡させることにより、任意の文字や図形をプラスチック表面にマーキングする技術を開発した。

従来埋立処分するしかなかったフッ素樹脂の加工屑材、加工端材を全量、原料としてリサイクルする技術を確立した。
1−3.無機廃棄物のシーケンシャル・ユースによる新規水環境浄化技術の開発 無機イオン廃液からの環境浄化剤の製造とその応用。多孔質無機材料からのハイブリッド分離膜の製造と環境浄化技術への適用 塩化第二鉄から従来の約20倍の細孔表面積をもつ多孔質水酸化鉄を製造する技術を開発した。試験プラントにおいて、工場の実排水からリン酸とフッ素を高純度で回収することに成功し、資源回収型排水処理技術として実用水準にあることを証明した。有機−無機ハイブリッド膜の実験プラントを製作し、実際の河川水を用いて、連続的に水処理が可能であることを確認した。
2.有害物質捕集高分子の開発 有害物質捕集高分子の合成、有害物質捕集高分子の機能設計 形や長さの制御された多種類のブロックポリマーや星形ポリマーを選択的に合成できる方法を開発した。これらの手法を用いて、刺激応答性ポリマーの設計と合成を行い、温度、pH、光、化合物添加など、様々な外部刺激に極めて敏感に応答する系を見出した。合成したポリマーの刺激応答性を利用して、排水中の金属イオンを任意に捕集、放出できることを実排水にて確認した。
3−1.シーケンシャル・ユース・システム構築法の開発 対象システムのモデル化。シーケンス合成問題の定式化と解法、シーケンシャル・ユース構成提案システムの開発 工場から出る廃棄物・廃熱シーケンスの合成問題を、スーパーストラクチャーモデルを用いた数理計画問題として定式化するために必要な要素技術と流れの混合・分配過程のモデル化を行った。
様々な形式の問題に対して、よりよい定式化法を選択するとともに、解法の改善を行い、大規模な問題での最適解導出時間を短縮した。

シーケンシャル・ユース・システム構成を提示するプロトタイプソフトウエアを開発した。
3−2.シーケンシャル・ユースの評価手法の開発 環境分析用産業連関表の構築 1995年及び2000年環境分析用産業連関表を作成し、これをもとに環境効率分析、県内最適化分析を行った。

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