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地域研究開発促進拠点支援(RSP)事業
(研究成果育成型)

平成17年度終了地域事後評価報告書

平成18年6月
科学技術振興機構 地域振興事業評価委員会

5.活動実績(各地域より提出された事業終了報告書をもとに事務局作成)

 

(2)地域ごとの活動実績

3 実用化・商品化・起業化された事例

群馬県

(1)実用化されたもの
技術的には商品化するまでに至っているが、販売等何らかの課題があるため、市販まで至っていないもの。

製品(技術)概要 循環社会適応型のハイブリッド廃水処理システム。フォローアップ組織「循環水処理技術研究会」を中心に参加企業5社の事業に展開。受注生産となるため、保有技術に応じて物件ごとに各企業が対応することを基本に体制整備を図っている。
基になった研究シーズ 生物・電気化学ハイブリッド技術による排水の高度処理及び物理化学・電気化学ハイブリッド技術による排水からの有価物の回収
研究者 黒田正和(群馬大学 教授)
基になったRSP活動 「省エネルギー型高度水処理装置の開発」(可能性試験H11-05)
企業 平成13年度 経済産業省 即効型地域新生コンソーシアム「循環社会適応型のハイブリッド廃水処理システムの開発」参加企業5社

製品(技術)概要 マグネシウム合金用切削油。専用湿式集塵機の削除や、最終安定処理不要といった効果を得られることを確認した。商品化に向けて、適用上の検証を継続中。
基になった研究シーズ マグネシウム切削における発火や爆発、ダイオキシン発生条件下における最適条件の探索、特に水溶性切削油と回収装置に関する研究。
研究者 田中章夫(日本省力機械株式会社 代表取締役社長)
基になったRSP活動 「マグネシウム合金用切削油の開発」(可能性試験H12-01)
企業 日本省力機械株式会社

製品(技術)概要 平成13年度 即効型地域新生コンソーシアムによる研究「無線LANを用いた移動型高速インターネット動画利用装置の開発」に参加して得られた技術を、当該社のデジタル信号処理・インターネット通信に活用。
基になった研究シーズ 「実装可能なブラインド等化器の基礎理論の解析」
「高速周波数ホッピング技術による無線アクセス」
研究者 1 松本浩樹(前橋工科大学 講師)
2 堀越淳(前橋工科大学 教授)
基になったRSP活動 1 「移動体通信とインターネットのためのブラインド等化器の実時間処理特性の解明」(可能性試験H12-09)
2 「無線を用いたデータ収集システムのためのアクセス・ネットワーク系の研究」(育成試験H13-01)
企業 株式会社スペクトラ

製品(技術)概要 平成13年度即効型地域新生コンソーシアム「食品産業廃棄物を利用した新規生分解性樹脂の製造と製品化技術」にて研究を継続し、試作段階まで進行している。成形性に改善課題が残っている他、コスト面の問題がある。
基になった研究シーズ 飛粉含有率を変化させ調整した弾性率及び生分解性の異なるポリウレタンの製造技術。
研究者 瀧上昭治(群馬大学 助教授)
基になったRSP活動 「コンニャク飛粉を利用した生分解性ポリウレタンの製造に関する研究」(可能性試験H12-07)
企業 株式会社昭和通商

製品(技術)概要 機械加工技術の最適化に対する品質工学手法の有効性が確認できた。その実例を用いた地域企業を対象とした講習会の開催から生産加工技術研究会の発足にも寄与し、品質工学手法の活用を図る地域企業の活動として定着してきている。
基になった研究シーズ 加工の機能性評価法、作業能率の評価法
研究者 星野照彦(群馬大学 助教授)、久米原宏之(群馬大学工学部 教授)、星野雅俊(群馬大学 客員教授)
基になったRSP活動 「品質工学手法による機械加工技術の最適化」(可能性試験H12-08)
企業 生産加工研究会参加企業

製品(技術)概要 中小企業地域新生コンソーシアム研究開発事業(平成14年度)「軽合金への表面処理技術の開発」を経て技術を確立した。顧客開拓活動に向けたPR資料作成のため、品質データや耐久試験データ準備を進めている。
基になった研究シーズ 耐熱性ろう材(インサート)材の開発
研究者 伊藤勲(群馬大学工学部 教授)
基になったRSP活動 「セラミックと金属の耐熱性新接合法の開発」(可能性試験H11-03)
企業 株式会社ショーダクリエイティブ

製品(技術)概要 半導体移送装置として比較的大型のリニアモータを得意としている当該社として、永久磁石の効率を考慮した極形状の最適化をはかる技術を修得した。
基になった研究シーズ 有限要素法、回路方程式、開発した最適化手法を連成した駆動法。
研究者 石川赴夫(群馬大学工学部 教授)
基になったRSP活動 「高性能永久磁石型リニアモータの開発」(育成試験H13-04)
企業 日本精工株式会社

製品(技術)概要 当初から共同研究を進めてきたが、細胞間相互作用システムであるCD47-SHPS-1系が、細胞運動を抑制的に制御していること明らかにした。本研究より得られた成果から、がん治療等を目的とした創薬開発につなげる。
基になった研究シーズ アミノ酸とオキシ酸からなるポリデプシペプチドをアミノ酸、オキシ酸の種類、配列順序の選択により任意の期間内で生体内で分解させることのできる材料として成型し、その内部に薬物を包含させ、材料の生分解期間の間、薬物を生体内に一定濃度で放出し続ける機能性材料の創製。
研究者 的崎尚(群馬大学生体調節研究所 教授)
基になったRSP活動 「細胞の増殖と接着の制御機構に関する新規シグナル分子の網羅的探索と創薬への応用」(育成試験H14-08)
企業 株式会社医療探索研究所

製品(技術)概要 セラミック水を使用した結果生じる副産物の活用としてコンニャクマンナンとめかぶ洗浄液の混合によるコンニャクゲルの物性の変化を素材化する。
基になった研究シーズ 雑草菌など4種類の微生物の育成に対しセラミック処理水が与える影響を把握するための試験方法、
研究者 滝口強(群馬産業技術センター 主席研究員)
基になったRSP活動 「セラミック処理水を用いた機能性食品の開発」(育成試験H14-06)
企業 某社

製品(技術)概要 金型、成形を事業とする当社は付加価値の高い素材をもちいた成形技術の開発を、共同で行ってきた。今回は粉末射出成形法を利用して金属/セラミックス系ハイブリッド耐熱材料を開発した。
基になった研究シーズ ニッケルとアルミナの重量比あるいは体積比を変化させたハイリッド材料の試作技術。
研究者 松原雅昭(群馬大学 助教授)
基になったRSP活動 「MIMによる新素材の開発とその応用」(育成試験H14-01)
企業 株式会社大西ライト工業所

製品(技術)概要 企業との共同開発により、椅子からの起立動作をサポートする福祉装置の試作を完成した。
基になった研究シーズ 福祉支援機器用途に適した動力ユニット開発
研究者 久米原宏之(群馬大学 教授)、坂本正文(日本サーボ株式会社 技師長)
基になったRSP活動 「高性能メカトロ要素の開発研究」(育成試験H15-11)
企業 日本サーボ株式会社

製品(技術)概要 協同研究中の太陽誘電株式会社の製品開発に技術移転し、「短波長レーザを用いた高密度記録化」として特許出願されている。
基になった研究シーズ 高屈折、高耐光の色素薄膜の探索とスピンコート法による色素薄膜の作製
研究者 平塚浩士(群馬大学 教授)
基になったRSP活動 「次世代光記録材料の開発研究」(育成試験H15-06)
企業 太陽誘電株式会社

製品(技術)概要 並列コンピュータによる高速演算アルゴリズムの研究により、光素子の光量バラツキの補正を行うためソフトウエアとして技術移転した。このソフトは生産ラインの中の試験機に組み込まれ、実用化された。
基になった研究シーズ 組込みシステム= HW + SW (+ メカニズム),専用HWと専用SWの協調設計・開発
研究者 白石洋一(群馬大学工学部 助教授)
基になったRSP活動 「ハードウエア/ソフトウエア協調設計環境、および設計手法に関する研究」(育成試験H15-12)
企業 株式会社沖データイメージング

製品(技術)概要 製品化のための製造工程の開発はシマダ技研、鹿島エレクトロ産業で行われ、販売をワーテックが行う。商品名「桐生遮水シート」の商品名で販売する。平成16年4月からのサンプル出荷で価格は1平米1万円。
基になった研究シーズ 二枚の不透水シートの間に格子状のシート(格子網)を挟み、格子網の上下面を上下のシートに接着し、この格子網の中に高分子吸収体を充填することを特徴とする遮水シート。
研究者 長屋幸助(群馬大学 教授)
基になったRSP活動 「デントライトとゴムシートを用いた無漏水廃棄物処分場の開発」(可能性試験H12)
企業 株式会社ワーテックス

製品(技術)概要 音響用樹脂製品の製造法。音響用樹脂製品の新製品開発において、樹脂製品に気泡が混入して製品化が困難な状況だった。スプレーコーティング法により高分子架橋をする。これを数回繰り返して、所定の樹脂の厚さに加工する。この方法により、気泡の除去と生産の自動化が可能となる。
基になった研究シーズ 音響用樹脂製品の製造法
研究者 閑春夫(群馬大学名誉教授、代表科学技術コーディネータ)
基になったRSP活動 マッチング活動(H16年度 16-16)
企業 電気化学工業株式会社

製品(技術)概要 産業廃棄物の有資源化。産業廃棄物が1日に200トン以上排出されており、廃棄物の輸送と処理(燃焼)に年間3.5億円以上の費用がかかる。これに対して、産業廃棄物を用いたコストの安い生分解性材料、高エネルギー炭等の社会的ニーズの高い製品化を企画した。
基になった研究シーズ 産業廃棄物の有資源化
研究者 閑春夫(群馬大学名誉教授、代表科学技術コーディネータ)
基になったRSP活動 マッチング活動(H16年度 16-17)
企業 株式会社日本キャンパック群馬工場

製品(技術)概要 ガラスレンズの黄色着色にカドミを使用しているが、有害物質であるため代替え方法に切り替える必要がある。関東電化株式会社が新製品開発した耐久性に富む塗料を発売に先駆けて紹介した。試作品による耐久性評価を実施中。
基になった研究シーズ 自動車用補助ランプの製造
研究者 閑春夫(群馬大学名誉教授、代表科学技術コーディネータ)
基になったRSP活動 マッチング活動(H15年度 15-11)
企業 アイ・ケイ・ケイ株式会社

製品(技術)概要 乾燥容器内側の金属壁面に食品廃棄物がこびりつかないようにしたい。表面形状の検討により完成に近づいていたが、うどんなど粘着性をもった廃棄物のこびりつきが残っていた。離型性をたかめるために、フッ素系反応性樹脂を金属表面に薄く塗装することを提案。食品廃棄物の付着しない製品の開発に成功した。現在は金属表面樹脂の耐久性の向上に取り組んでいる。
基になった研究シーズ 食品廃棄物乾燥処理機の開発(改良)
研究者 閑春夫(群馬大学名誉教授、代表科学技術コーディネータ)
基になったRSP活動 マッチング活動(H14年度 14-01)
企業 株式会社神垣鉄工所

製品(技術)概要 排棄されたキャベツからホスフォリパーゼを抽出し、健康食品に用いる。
基になった研究シーズ 食品レベルのホスホリパーゼDの調製
研究者 仁科淳良(群馬産業技術センター 主任研究員)
基になったRSP活動 「キャベツのホスフォリパーゼを用いた酵素リアクターの検討」(育成試験H15-04)
企業 雪国アグリ株式会社

製品(技術)概要 ダイカストシュミレーション技術研究会において、業界のシュミレーション技術支援に活用している。
基になった研究シーズ ダイカスト品の湯流れダイカスト品の湯流れ・凝固解析
研究者 荻野雄一郎(群馬産業技術センター 主任研究員)、安斎浩一(東北大学 教授)
基になったRSP活動 「湯流れ・凝固解析技術を利用したダイカスト品の品質向上実用化技術研究」(育成試験H15-10)
企業 ダイカストシュミレーション技術研究会

製品(技術)概要 化粧品材料として新しい機能を持つ紫外線吸収剤の実用化が進行している。
基になった研究シーズ オルトアミノアセトフェノン類の励起状態の近接効果に基づく速い無放射失活過程
研究者 飛田成史(群馬大学工学部 教授)
基になったRSP活動 「新しい有機系紫外線吸収剤の開発」(育成試験H16-04)
企業 某社

製品(技術)概要 圧印加付の血液量計測による血液粘性特性評価システムを技術移転し、血液サラサラ度測定器としての開発実施中。
基になった研究シーズ 非観血的な血液特性評価として毛細血管中のヘモグロビン濃度の定量計測法
研究者 山越芳樹(群馬大学工学部)
基になったRSP活動 「生体透過光による血液粘性評価に向けた基礎技術開発」(育成試験H17-01)
企業 日本精密測器株式会社

製品(技術)概要 不織布の抗菌加工について技術移転。(抗菌マスク、ガーゼ等に商品化)
基になった研究シーズ キダチアロエや貝殻粉末といった抗菌効果を有する天然物を用いた抗菌性繊維への吸着
研究者 恩田紘樹(群馬県繊維工業試験場 技師)
基になったRSP活動 「天然由来抗菌性物質の探索及び繊維加工への応用研究」(育成試験H17-05)
企業 野口染色株式会社

製品(技術)概要 ウレタン素材の抗菌加工を技術移転。(手すり、ハンドルの商品化)
基になった研究シーズ キダチアロエや貝殻粉末といった抗菌効果を有する天然物を用いた抗菌性繊維への吸着
研究者 恩田紘樹(群馬県繊維工業試験場)
基になったRSP活動 「天然由来抗菌性物質の探索及び繊維加工への応用研究」(育成試験H17-05)
企業 大東株式会社

製品(技術)概要 ポリエチレンネットの抗菌加工を技術移転。
基になった研究シーズ キダチアロエや貝殻粉末といった抗菌効果を有する天然物を用いた抗菌性繊維への吸着
研究者 恩田紘樹(群馬県繊維工業試験場 技師)
基になったRSP活動 「天然由来抗菌性物質の探索及び繊維加工への応用研究」(育成試験H17-05)
企業 某社

製品(技術)概要 土壌成分濃度測定器の開発を平成17年度に共同研究で行い、測定の高精度化の研究が完了したので、平成18年度は試作機とPC表示のソフト開発に注力することで実施中。
基になった研究シーズ 土壌成分濃度測定器の開発
研究者 横田正幸(群馬大学工学部 助手)
基になったRSP活動 「高精度水分濃度光センサーの開発育成試験」(H14-03)
企業 有限会社CBRアグリット群馬

製品(技術)概要 実験用試作測定器の実用化のためにマイクロ化した測定器の開発を実施中。
基になった研究シーズ 携帯用心拍測定器において生体移動中の測定信号から心拍信号のみを取り出すための除去アルゴリズムを開発
研究者 松本浩樹(前橋工科大学 講師)
基になったRSP活動 ウェアラブルな動的システム(生体を含む)の自動計測・制御技術の構築(育成試験H16-01)
企業 日本精密測器株式会社

製品(技術)概要 インターロッキングブロックを開発し、足利工業大学の風と光の広場に設置した。
基になった研究シーズ フロン分解時に副生するスラッジをモルタルに混和した製品開発
研究者 依田彰彦(足利工業大学 教授)
基になったRSP活動 「フロン分解時に副生するスラッジの建材への有効利用に関する研究」(育成試験H13)
企業 マチダコーポレーション

製品(技術)概要 レーザー光を用いて高密度記録化材料を開発して、IT部品製造に展開中である。
基になった研究シーズ シアニン系の有機色素の探索
研究者 平塚浩士(群馬大学工学部 教授)
基になったRSP活動 「次世代光記録材料の開発研究」(育成試験H15-06)
企業 太陽誘電株式会社

製品(技術)概要 燃料電池部品として重要な導電性高分子膜を放射線法により開発した。
基になった研究シーズ 放射線の高温照射によりフッ素樹脂膜に架橋構造を付与、その膜を基材とした導電性膜を放射線グラフト重合法での合成
研究者 吉田 勝(日本原子力研究開発機構 研究室長)
基になったRSP活動 「導電性高分子素材の研究開発」(育成試験H15-07)
企業 日東電工株式会社

製品(技術)概要 ドレブリンA特異抗血清の商品化を検討中。
基になった研究シーズ ドレブリンAの機能解析
研究者 白尾智明(群馬大学医学部 教授)
基になったRSP活動 「老化神経細胞の機能再生」(育成試験H16-09)
企業 群馬大学研究推進部研究推進課

製品(技術)概要 機能化した多孔質体を用いて、高エネルギー密度を有する燃料電池を開発する。
基になった研究シーズ 流動層滴下供給熱分解法を用いて固体酸化物燃料電池の電極材料に適した導電性酸化物微粒子の製造
研究者 中川紳好(群馬大学工学部 教授)
基になったRSP活動 「燃料電池材料に適した複合微粒子材料の製造法の開発」(育成試験H17-03)
企業 某社

製品(技術)概要 桑屋マニファクチャリングと群馬県産業技術センターで能登谷教授の指導により、凍結乾燥板ノリを試作した。
基になった研究シーズ ノリ(アマノリ属)の室内培養による生育,繁殖特性の解明と増養殖技術の開発
研究者 能登谷正浩(東京海洋大学 教授)
基になったRSP活動 「カワノリ養殖生産技術の開発」(育成試験H17-09)
企業 有限会社桑屋マニファクチャリング

製品(技術)概要 企業に技術移転した。
基になった研究シーズ 放射線の高温照射によりフッ素樹脂膜に架橋構造を付与、その膜を基材とした導電性膜を放射線グラフト重合法での合成、メタノールを燃料とする固体高分子型燃料電池用の隔膜への応用。
研究者 吉田勝(日本原子力研究所高崎研究所 研究室長)
基になったRSP活動 「導電性高分子素材の研究開発」(育成試験H15-07)
企業 某社


(2)商品化されたもの
実際に市販まで至っているもの。

商品名 UVカットフィルム"T1-L403A" (一部に技術を活用)
商品概要 ポリエチレンフィルムに紫外線吸収機能を付与しようとする場合、通常、有機系紫外線吸収剤および無機系紫外線吸収剤を添加したものにわけられます。弊社では有機系紫外線防止剤を添加したフィルムを特定ユーザーに供給していますが、有機系の添加剤はブリードアウトによる接着阻害や粉吹きによる加工機への汚染等が懸念され、ドライラミネート用としては扱えず、使用条件や用途にも数々の制限がありました。今回、それらの問題を解決するため、無機系添加剤を利用した紫外線防止フィルムを試作しました。これにより、ブリードアウトによる接着阻害は無く、また、ドライラミネート用としてコロナ放電処理付のフィルムも供給可能となります。
基になった研究シーズ 表面張力の高い、経時変化(退行)の少ない表面改善法
研究者 山本雄三(群馬大学工学部 助教授)、上原浩樹(群馬大学工学部 助手)
基になったRSP活動 「水性インキ接着剤対応の表面改質包装資材開発」(可能性試験H12-02)
企業 タマポリ株式会社 加工研究所
販売実績 (「ドライラミネート用コロナ放電処理付き」の販売量は確認困難。)

商品名 群馬KAZE酵母
商品概要 清酒酵母の改良により選抜された6057酵母は、実地醸造の結果、多くの酒造メーカから支持を得手、愛称「群馬KAZE酵母」と命名し、群馬県産酒の高品質化に貢献した。清酒の香味のうち、特に吟醸香に代表されるカプロン酸エチルを多く生産できる酵母出ある。カプロン酸エチルは、洋ナシや青リンゴなどの果実に似た芳香を持つ。
「群馬KAZE酵母」で吟醸酒を製造すると、清酒もろみ中に通常の2倍程度のカプロン酸エチルが生成される。一般には、カプロン酸エチルを多く生成する酵母は発酵力が弱い傾向があるが、「群馬KAZE酵母」は比較的発酵力が弱いため、香味の調和の良い酒ができる。
基になった研究シーズ 清酒用新酵母6067株の改良研究
研究者 上山 修(群馬産業技術センター 主任研究員)、
高橋仁恵(群馬産業技術センター 副主任研究員)
基になったRSP活動 「清酒用新酵母の特性と実用化研究」(可能性試験H12-12)
企業 群馬県酒造協同組合(群馬県内の酒造企業)
販売実績 群馬県酒造協同組合38社中平成13年度は23社、平成14年度は14社に採用された。
(伴内酒造の「稲のしずく」を始めとして多くの全国金賞を受賞しているが、KAZE酵母を用いた銘柄に限った販売実績の統計はない)

商品名 (遮水シート)
商品概要 シートは厚さ3~4mmで、上から裏面に10cm四方の格子状態を持ったゴムシート、格子の中に充填した高分子吸収体(吸水ポリマー)、目の粗い吸水布、ゴムシートの4層構造で、穴があくと格子の中に入った水で吸収体が膨張すると同時に、吸水布の毛細管現象で周辺の格子まで水が円滑に伝わり、その中の吸収体も膨張する。複数の格子が互いの膨張力で支えあい、穴は完全にふさがる仕組みのゴムシート。
基になった研究シーズ 二枚の不透水シートの間に格子状のシート(格子網)を挟み、格子網の上下面を上下のシートに接着し、この格子網の中に高分子吸収体を充填することを特徴とする遮水シート。
研究者 長屋幸助(群馬大学工学部 教授)
基になったRSP活動 「デントライトとゴムシートを用いた無漏水廃棄処分場の開発」(可能性試験H12-05)
企業 鹿島エレクトロ産業株式会社
販売実績 平成15年度から船舶用コンテナの防水用として出荷を開始した。(販売開始後間もないため、少量の出荷に留まっている様子)

商品名 ウルトラクリーン容器
商品概要 半導体製造に使用される高純度ガスを充填する容器(ボンベ)は、内面の表面粗さが悪いと、パーティクル(小さなゴミや埃)が凹凸部に入り込み、純水洗浄や窒素洗浄でもとりきれず半導体製品の不良原因になるため、容器内面に、表面粗さが最大高さで1μm以下の超精密加工を行った。
基になった研究シーズ 「内面に付着しているパーティクルを除去する洗浄技術」
「内面の平滑化(加工)技術」
研究者 鈴木 実(カンサン株式会社)下田祐紀夫(群馬工業高等専門学校)
基になったRSP活動 1 「円筒容器内面の清浄化技術の開発研究」(育成試験H13-02)
2 「半導体ガス用圧力容器内面の超精密バレル研磨技術の開発」(可能性試験H11-14)
企業 カンサン株式会社
販売実績 従来製品製造工程の中に技術導入され、製品改良が行われている。

商品名 「Fclear」(エフクリア)
商品概要 含フッ素共重合体の合成に成功し、H17年2月に特許化(特許第3645678号)し、商品化した。
基になった研究シーズ 新規二重結合含有含フッ素共重合体とその製造法
研究者 閑春夫(群馬大学名誉教授、代表科学技術コーディネータ)
基になったRSP活動 マッチング活動(No.1 H13-01)
企業 関東電化工業株式会社
販売実績 不明

商品名 廃プラスチックの油化装置
商品概要 廃棄されたプラスチックを400℃程度で加熱分解し、燃料油とする装置。
混入している塩化ビニル等の塩素成分の除去と、及び加熱により発生が懸念されるNOx対策として窒素の除去を行うようにした。
基になった研究シーズ 油中の塩素及び窒素の同時除去方法
研究者 秋元正道(新潟工科大学工学部 教授)
基になったRSP活動 マッチング活動(No.58 H16-02)
企業 三峰工業株式会社
販売実績 平成17年6月10日に新製品発表会を開催した。(発表会の時点で商談中の案件あり)

商品名 セイコーミラー製品
商品概要 樹脂のアンダーコーティング、銀ミラー加工、表面にフッ素系樹脂コーティングして携帯電話、電子機器等を製造。
基になった研究シーズ 表面コーティング技術
研究者 閑 春夫(群馬大学名誉教授、代表科学技術コーディネータ)
基になったRSP活動 マッチング活動(No.87 H17-11)
企業 セイコーレジン株式会社
販売実績 不明

商品名 IT精密部品
商品概要 耐高熱、高強度樹脂によるIT精密部品の製造。金属に代る高機能性IT部品。
基になった研究シーズ 耐熱性樹脂及び製造法
研究者 閑 春夫(群馬大学名誉教授、代表科学技術コーディネータ)
基になったRSP活動 マッチング活動(No.89 H17-13)
企業 モダンプラスチックス工業株式会社
販売実績 不明

商品名 ナリヒラ鉢
商品概要 炭入り生分解性植木鉢。
基になった研究シーズ 炭化材料含有機能性分解材料(木炭含有率90%で水中投入後2分で崩壊する複合材。分解速度は調整可能。)
研究者 小島 昭(群馬工業高等専門学校 教授)
基になったRSP活動 ナリヒラ鉢が先に商品化されていたので、逆にこの技術を農業用資材開発への応用として平成17年度「炭化材料含有機能性分解材料」の育成試験H17-11を行った。
企業 株式会社ナリヒラ
販売実績 不明


(3)起業化されたもの(ベンチャー企業等)
実際に会社設立まで至っているもの。

企業名 株式会社 リアライズ
企業概要 ・群馬大学インキュベーション施設308室
・群馬大学情報工学科による技術的バックアップ。
・優秀な学生と海外の開発技術者の活用。
・平成17年7月1日設立、資本金1000万円。
基になった研究シーズ 組み込みシステム開発、ソフトウェア開発
研究者 白石 洋一(群馬大学工学部情報工学科 助教授)
基になったRSP活動 「ハードウエア/ソフトウエア協調設計環境、及び設計手法に係る研究」(育成試験H15-12)
販売実績

企業名 株式会社 BMG
企業概要 ・東北大学金属材料研究所井上明久所長、株式会社BMG取締役と共同設立
・金属ガラスの加工技術で企業参加
・平成17年10月設立、資本金 1200万円
基になった研究シーズ 金属ガラス、ナノ結晶材料の開発と製造、装置の設計と製作
研究者 早乙女 泰典(群馬大学大学院工学研究科 教授)
基になったRSP活動 「金属ガラスの超塑性成形加工によるマイクロギヤードモーターの開発」(育成試験H13-03)
販売実績

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