研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
ICT・電子デバイス
プロトタイプ
屋外での遠距離、高解像度3Dセンシングを可能とするLiDARカメラ開発
キーワード :  自己走査型VCSEL、ライトトレース式ハイブリッドToFセンサ、Beam-scanning
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 産学共同(本格型)
研究開発課題名 屋外での遠距離、高解像度3Dセンシングを可能とするスマートスキャン ソリッドステートLiDARカメラ開発(開発期間:令和4年10月~令和6年3月)
プロジェクトリーダー所属機関 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 研究者 川人 祥二(静岡大学)

スキャン光源とVGAサイズのセンサを試作し、従来のマルチパスノイズや消費電力、屋外測距での長距離/高解像度の課題を解決するソリッドステート型LiDARカメラを開発した。センサと光源の同期スキャンにより、屋外(100klux)、長距離(20m以上)、高解像度(350k画素)、低電力(200mW、従来のフラッシュ方式と比べて約1/20)、高フレームレート(25fps)を同時に満たす優れた方式であることを世界に先駆けて実証した。
静岡大学では、VGAサイズのLT-hToF(ライトトレース式ハイブリッドTime ofFlight)センサを分担し、富士フイルムビジネスイノベーション株式会社では、スキャン光源として自己走査型VCSEL(垂直共振器型面発光レーザー)を分担し、さらに東京科学大学では長距離測距用の光源として、Beam-scanning VCSELの原理検証を分担した。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

3Dセンサ市場は、2028年には1兆円を超える市場に成長すると予測されている。本LiDARカメラ技術にて3Dセンシングの現状課題を解決し、システム導入のボトルネックを解消することで、非接触インターフェース、ドローンや無人搬送車などへの導入が促進されるようになる。実世界とサイバー空間を結びつけ、豊かな生活・社会の構築に貢献する。

開発者の声

本プロジェクトで開発したLiDARカメラ技術は、マルチパスノイズや消費電力、屋外での性能改善が期待され、適用アプリケーションの応用範囲を広げるものである。量産技術獲得を継続しながら商品化を進め、業界をリーディングしていきたい。


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