
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
ものづくり
プロトタイプ
キーワード :
超臨界CO2、混練、高分散、低温、ゴム
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 産学共同(本格型)
研究開発課題名
超臨界CO2を用いた革新的なゴム混練プロセスの開発(開発期間:令和2年12月~令和7年3月)
プロジェクトリーダー所属機関 株式会社神戸製鋼所 研究者 木原 伸一(広島大学)
プロジェクトリーダー所属機関 株式会社神戸製鋼所 研究者 木原 伸一(広島大学)
昨今の自動車用タイヤの低燃費性能の向上に対する要望の高まりから、凝集力の高いナノスケールのシリカ配合とその配合割合が増加傾向にある。今後進展するタイヤの低燃費化により難混練化が進み、バッチ式ミキサに代表される従来の混練技術の改良では近い将来、高機能性自動車用タイヤの製造は限界が来ると予想され、本開発を開始した。本開発では既存機の課題である『熱劣化』と『高分散性』を実現する機械として、ゴムを含む高分子材料に対し、『可塑化』、『高拡散性』作用のある超臨界CO2を混練機に適用した。ラボ・プロト機を使った基礎検証により、最大の課題であったシール技術の確立と超臨界CO2の『可塑化』と『高拡散性』が既存の課題である『熱劣化』と『高分散性』に有効であることを示し、スケールアップ機にて従来比2.1倍の破断強度を達成した。また、ユーザー材料においても既存機の特性を大きく上回る物性を発現し、実用化に向けた検討を進めている。

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)
タイヤ用ゴムの製品品質の向上は従来配合設計を軸に行われてきたが、配合設計のみでの品質向上には昨今限界がきている。これに対し、本技術は約100年間変化のなかった混練工程を変革するものであり、製造工程面での品質改善に加え、配合設計との組合せにより、更なる品質改善や従来発現しなかった製品品質等、付加価値の高い製品提供と環境負荷低減への貢献が期待される。開発者の声
A-STEPでは大学と企業が連携し、大学の強みである基盤・要素技術と企業の強みである技術の具現化のかけ算により、4Lサイズの超臨界CO2混練機にて性能実証をすることができた。今後は更なるスケールアップと実用化に向け、本技術のファンとなってくれるユーザーとの連携をより進めていきたい。