研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
ものづくり
プロトタイプ
新型コロナウイルスの遮断と不活化を実現する卓上型エアカーテン装置の開発
キーワード :  エアカーテン、ウイルス不活化、深紫外線LED、カムテール翼、SARS-CoV-2、採血室
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) トライアウトタイプ「実装加速」
研究開発課題名 優れた空間遮断力とウイルス不活化機能をもつ卓上型エアカーテンの生成装置の開発(開発期間:令和3年4月~令和4年3月)
ニーズ元企業名 アポロ技研株式会社 研究者 内山 知実(名古屋大学)

呼気に含まれるエアロゾル粒子を遮断できる空気壁(エアカーテン気流)を生成する、卓上型エアカーテン装置を開発した。さらに、本装置に併装するウイルス不活化装置の開発にも成功した。エアカーテン装置は、空間を遮断する高強度で二次元的な気流を生成する。ウイルス不活化装置は、使用したエアカーテン気流を内部に取り込み、LEDから深紫外線を照射してウイルスを不活化する。SARS-CoV-2ウイルスを用いた実験の結果、検出限界まで不活化できることを確認できた。よって、本装置が生成するエアカーテン気流は、感染性飛沫を遮蔽でき、さらに常にウイルスフリーの状態を保つことができる。本装置はフィルタを使用していないため、メンテナンス間隔はLEDの寿命に相当する10,000時間以上と長く、長期連続稼働が可能である。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

採血ブースなどの医療現場では、対人距離が確保できない状況が多々生じる。そのような状況では、一般にパーティションが利用されてきたが、医療行為の妨げとなることが問題となっている。本装置により、医療従事者の安全を確保しながら、医療行為が円滑に実施可能となる。

開発者の声

呼気に含まれるエアロゾルを遮断できるエアカーテン装置、およびウイルスを十分に不活化できるウイルス不活化装置を開発できた。今後は、実用化を狙い、ウイルス不活化装置を小型・軽量化し、エアカーテン装置への搭載を目指したい。
この成果は、名古屋大学とJSTの共同発表にてプレスリリースされています。
●新型コロナウイルスの不活化を実現する卓上型エアカーテン装置を開発![2022年5月]
この成果は、以下のメディアにて紹介されました。
●読売新聞オンライン版(2022年05年28日付)「気流で「飛まつ」遮断、アクリル板の代わりに…「1台10万円程度で実用化」目指す」
●日本経済新聞(2022年10月16日付)

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