研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
ものづくり
製品化/起業
マリンポリフェノールの摂取で紫外線の影響を低減する効果をヒト試験で確認
キーワード :  抗酸化、抗糖化、老化、AGEs、希少糖、DEH、アルギン酸、アルギン酸リアーゼ、海藻、認知症
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 機能検証フェーズ
研究開発課題名 大型海藻からのマリンポリフェノールと希少糖DEHの生産システムの開発(開発期間:令和元年11月~令和3年3月)
ニーズ元企業名 カイゲンファーマ株式会社 研究者 三宅 英雄(三重大学)

本研究開発は大型海藻に含まれるマリンポリフェノールの新規抽出法の開発とアルギン酸から希少糖DEHを生産するシステムの開発である。食品用途で使用可能なマリンポリフェノール新規抽出法の開発に成功し、工業化レベルでの生産が可能となった。さらに、新機能性食品素材「マリンポリフェノール®」含有混合素材の肌に対する紫外線の影響を低減する効果をヒト試験で確認し、飲む日焼け止めとしてサプリメントとして商品化に成功した。DEHの生理機能の一つとしてシナプス形成促進効果がある。DEHの大量生産として、固定化酵素技術を取り入れた新規アルギン酸リアーゼよるDEH生産システムを開発した。本手法で作製した固定化酵素を用いると酵素の再利用が可能であり,約80%の収率でアルギン酸からDEHを得ることに成功した。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

機能性食品市場は、3,000億円規模に急拡大している。マリンポリフェノールは既知の化合物と比べ抗糖化能に優れているため、アンチエイジングに関する機能性食品や化粧品原料として期待されている。
DEHは認知機能の維持・改善が期待でき、その市場規模は国内で400億円、国外で200億米ドルと予想されている。

開発者の声

マリンポリフェノールに関しては、大学の基礎研究の成果が始めて商品化につながった。マリンポリフェノールは、食品、医薬品、化粧品に利用できるため、更なる商品化に向けての研究開発を行っている。
DEHに関しては、現在、JSTの大学・エコシステム推進型 スタートアップ・エコシステム形成支援(GAPファンド)の支援を受け、大学発ベンチャーを目指している。海洋資源は未知物質が多く、更なる有用物質を探索している。


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