
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
ものづくり
製品化/起業
キーワード :
車載、サーバー、インバータ、冷却、熱問題、沸騰熱伝達率、熱交換、ヒートシンク、新材料、形態制御
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) シーズ顕在化タイプ/NexTEP-Bタイプ
研究開発課題名
ロータス型ポーラス金属の量産化製法の開発/自発的冷却促進機構を有する高性能車載用冷却器(開発期間:平成24年4月~平成25年3月/平成29年12月~令和3年3月)
製品化企業名 株式会社ロータス・サーマル・ソリューション 研究者 結城 和久(山口東京理科大学)
製品化企業名 株式会社ロータス・サーマル・ソリューション 研究者 結城 和久(山口東京理科大学)
大型サーバーに用いられる高性能CPUや、電気式ハイブリッド車(HEV)では高効率化に向けて、パワー半導体が使われるようになり、面積当たりの消費電力が増加している。その結果、発熱密度が高くなり、素子の耐熱限界に近づいているのが現状である。この問題に対する解決策として、ロータス金属を用いた高効率な沸騰冷却器を開発した。
次世代パワー半導体として期待されているシリコンカーバイド(SiC)の発熱密度は500ワット毎平方センチメートル(W/cm2)と言われ、SiCをデバイスに用いるためにはこれよりも大きな熱流束を持った部材による冷却が必要となる。本開発では、沸騰冷却注器においてロータス金属を用いた沸騰促進技術を確率・利用することで、500W/cm2以上に熱流束を向上させることに成功した。

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)
本開発により、高発熱密度に対応できる沸騰型冷却技術を確立したことから、車載用のSiC半導体によるインバーター回路や大型サーバー用高性能CPUを効率的に冷却するシステムの実現が期待される。すでに当該技術は液浸サーバー冷却システムでの活用が開始され、大きな脱炭素効果を実証している。開発者の声
開発進捗に応じて、開発アーリーステージ(シーズ顕在化タイプ)から製品開発(NexTEP-Bタイプ)までの支援を受けることができ、効率的・迅速に実用化を進めることができた。さらにA-STEP事業で資金面だけでなくアウトリーチ等の支援を受けられ、開発と並行して事業化の見通しが立った。●ロータス金属による沸騰促進を利用した沸騰冷却技術を開発~パワー半導体における熱集中問題の解消に貢献~[2021年9月]
この成果は、以下のメディアにて紹介されました。
●2022年度版 実装技術ロードマップ(2022年7月発行)
●鉄鋼新聞:2022年12月9日 4面「ロータス社/26~28年に「ロータス銅」量産へ/EV用放熱部材需要捕捉」
●電子デバイス産業新聞:2023年2月16日(2536号) 3面「独自の金属で放熱材を開発 SiC実装の熱課題を解消」
●2022年度版 実装技術ロードマップ(2022年7月発行)
●鉄鋼新聞:2022年12月9日 4面「ロータス社/26~28年に「ロータス銅」量産へ/EV用放熱部材需要捕捉」
●電子デバイス産業新聞:2023年2月16日(2536号) 3面「独自の金属で放熱材を開発 SiC実装の熱課題を解消」
この成果は、山口東京理科大学、ロータス・サーマル・ソリューションの連名で、エレクトロニクス実装学会(JIEP)主催の「2023マイクロエレクトロニクスショー アカデミックプラザ」において『アカデミックプラザ賞』を受賞しました。