研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
ものづくり
プロトタイプ
PPCMで半導体Siウェーハの高感度分析を実現
キーワード :  パルス光伝導法(PPCM)、半導体シリコン、酸化膜、電気伝導率、金属不純物、界面準位
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)  シーズ育成タイプ
研究開発課題名 パルス光伝導法による半導体シリコンの超高感度不純物分析手法の開発(開発期間:平成28年10月~平成31年3月)
プロジェクトリーダー所属機関 グローバルウェーハズ・ジャパン株式会社 研究者 久保田 弘(元 熊本大学)

パルス光伝導法(PPCM: Pulse PhotoConductivity Method)によるSiウェーハ上酸化膜の電気伝導率の高感度測定10-12/Ωm(Fe 換算108atoms/cm3 相当、精度 106atoms/cm3 相当)、マルチプローブ測定系導入による20ポイント/2分の高速計測、Si/SiO2界面準位のエネルギー分解能 0.2eV での定量測定などの基本技術を開発した。これらを実装 したPPCM装置による測定により、Siウェーハのゲッタリング能力評価、イメージセンサ電気特性との関係を取得し、PPCM の有効性を実証した。PPCM 装置は既に複数の企業に導入され本技術の早期実用化が進められている。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

本手法の適用を第一に想定しているイメージセンサーの用途は拡大の一途であり、2020年の世界市場は14B$と予想されている。本手法を用いてイメージセンサーの特性不良の一つである白キズ撲滅に道を開き、日本のイメージセンサー製造の国際的競争力をよりゆるぎないものとしていきたい。

開発者の声

本事業では、1980年代に開発したPPCMを2010年以降に生産が盛んになったイメージセンサー用Si基板の高度化(エピタキシャル膜より高純度に制御されたSiウェーハ表面の生成)のためのプローブ先端を考案した。
現在、実地性能評価としてグローバルウェーハズ・ジャパンに技術移転した試作機でウェーハ検査を進める一方で、デバイス製造メーカーに移設した装置を用いてウェーハの界面準位密度測定を元素同定に応用するため検討会で検証している。


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