研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
機能材料
要素技術構築
高活性ヒドロキシアパタイトの開発と革新的環境浄化材料への応用
キーワード :  HAp(ヒドロキシアパタイト)、VOC、酸化分解触媒、多孔体、メカノケミカル、リサイクル、低コスト
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) シーズ育成タイプ
研究開発課題名 高活性ヒドロキシアパタイトの開発と革新的環境浄化材料への応用(平成28年10月〜令和2年3月)
プロジェクトリーダー所属機関 太平化学産業株式会社 研究者 白井 孝(名古屋工業大学)

大気汚染の原因物質の一つであるVOCの分解には貴金属を触媒とした触媒燃焼方式が用いられているが、希少資源保全の観点から、安価な代替触媒材料の開発が求められている。そこで安価で大量に合成可能なHAp(ヒドロキシアパタイト)の持つ特異な熱励起ラジカル生成に着目し、VOCガス分解に特化した触媒能を持つ新規ガス浄化触媒部材の開発を実施した。
HApの合成方法及び組成比(Ca/P)を検討し、触媒用のHApとして最適な条件を見いだした。その結果、小型脱臭装置を用いた実条件に近い方法での評価の結果、目標である500℃以下で95%以上のVOC分解率を達成した。量産化が可能であること及び、現行品と比較して価格の面で優位であることを見出し、高い収率で再資源化に成功した。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

安価でリサイクル可能なHAp触媒が供給されることで、これまで導入の進まなかった中小規模事業所に普及していくことが期待される。中国をはじめとした海外では環境の規制強化が進んでおり、市場規模の拡大が予想される。本研究開発における成果は、環境汚染物質排出の抑制と改善という、人類にとって喫緊の課題の解決手段となりうると期待している。

開発者の声

今回のJST A-STEP事業では、単にHAp材料の触媒能向上を目指すのではなく、通常、会社では行えない触媒反応メカニズムなど基礎研究についても、大学の協力もあり検討を行うことができた。本研究開発で得られたこれら知的シーズと研究開発の経験を、弊社における今後の他物質の触媒を含めた新規材料の開発に生かしていきたい。
この成果は、名古屋工業大学からプレスリリースとして発表されています。
●歯や骨の主成分として知られる水酸アパタイト(HAp)を用いて揮発性有機化合物(VOC)の完全分解を達成 ー貴金属添加が不要なセラミックス触媒による環境浄化技術の新たな可能性ー[2020年8月]


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