研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
アグリ・バイオ
製品化/起業
排水中の高濃度油脂を共生微生物の力で分解除去する画期的な技術
キーワード :  微生物製剤、共生微生物、排水処理、油分解、生物処理、産廃削減、悪臭低減、バイオコントロール
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)  起業挑戦タイプ
研究開発課題名 油脂分解微生物を利用する低コスト・ハイパフォーマンス排水処理システム(開発期間:平成26年12月〜平成29年3月)
設立企業名 株式会社フレンドマイクローブ 研究者 堀 克敏(名古屋大学)

圧倒的な油脂分解能力を誇る微生物製剤をシーズとし、食品工場や油脂工場の排水処理の前処理工程である加圧浮上分離装置を代替可能な新技術を開発した。主要な製品は、油脂分解微生物を配合した微生物製剤と、微生物を現場で増幅させ自動的に添加する自動増幅投入装置である。本技術の導入により、産廃の削減や臭低減、排水処理コストの抑制も期待される。微生物製剤の適用範囲を拡げるための様々な要素技術を開発し、複数の工場での現場実証試験により技術の有効性を立証した。排水のような雑多な微生物が無数に存在する環境に投入した微生物を、一定のポピュレーションで維持し、目的の分解機能を発揮させるためのバイオコントロール理論を構築するに至った。
本理論に基づき、様々な排水、汚染環境、廃棄物、悪臭の浄化に高い効果を発揮するバイオ製剤の開発が可能になるため、これを手掛けるベンチャー企業として(株)フレンドマイクローブを起業した。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

本技術は、既存の加圧浮上分離装置の代替法としてだけではなく、補完技術としても期待される。食の多様化や冷凍食品の普及などにより、多くの食品・油脂工場では油の使用量が著しく増大しており、廃水中の油分量も大幅に増え対策に追われている。既存の加圧浮上分離装置に加え、コストパフォーマンスの高い微生物分解システムの導入を図りたいという市場からの要望も高く、排水処理に限っても数百億円の市場規模が想定される。科学的な理論に基づく特許と技術の堅牢性・有効性と競争力の非常に高い本技術が、新たな市場を切り開く。

開発者の声

バイオコントロールの理論とノウハウにもとづき、広範囲な関連技術の研究開発を継続し、事業を発展させたい。関連技術の受託研究ビジネスも開始しており、既に大手企業から、ナノマテリアルの環境での分解性に関する研究を受託した。今後5 〜 7年でベンチャーを急成長させ、上場を果たし、バイオベンチャーと産学連携の成功モデルにしたい。
※この成果は、JSTおよび名古屋大学からプレスリリースとして発表されています。
●名古屋大学プレスリリース:排水から油が消滅!驚異的な油分解能力を示す共生微生物製剤を開発し、その効果を現場で実証・可視化するデモ機を製作−実証試験現場の募集を開始−
●JSTプレスリリース:名古屋大学発ベンチャー(株)フレンドマイクローブを起業:大型公的研究開発プロジェクトの成果


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独立行政法人 科学技術振興機構