研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
機能材料
プロトタイプ
壊れず、拭き取り可能な低反射率ナノ構造(モスアイ構造)表面
キーワード :  ナノインプリント、光硬化性樹脂、モスアイ構造、反射防止構造、高硬度、防汚性、グラッシーカーボン
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)  ハイリスク挑戦タイプ
研究開発課題名 反射防止構造体(モスアイ構造)に防汚機能を付与したタッチパネル用フィルム及びフィルム材料の開発(開発期間:平成25年12月〜平成28年11月)
プロジェクトリーダー所属機関 オーテックス株式会社 研究者 谷口 淳(東京理科大学)

新しく開発した高硬度で防汚性を持つ紫外線硬化性樹脂を用いて、モスアイ構造の転写に成功した。モスアイ構造はナノオーダーの針状構造で、反射防止効果がある。今回開発した技術を用いれば、触っても壊れず、防汚性もあり容易に汚れが拭き取ることができ、スマートフォンなどのタッチパネルへも使用が可能となる。また、モスアイ構造表面の水の接触角は150°以上で超撥水性を示し、この性質を利用した製品などにも使用できる。
モスアイ構造の金型原盤は、東京理科大学が保有する特許技術で作製し、転写に関しては、ナノオーダーの転写が可能なナノインプリント技術を用いた。新開発品の樹脂を用いて作製されたモスアイ構造は、スチールウール700gf の擦過試験にも耐え、指紋のふき取りも容易に行えた。これによって、触っても壊れないタッチパネル用反射防止フィルムが実現した。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

モスアイ構造はナノオーダーの微細構造のため、触ると壊れ、指紋が付いたら拭き取れないという問題点があった。
本研究開発で、光の反射を防止するモスアイ構造の強度と防汚性を向上し、タッチパネルに使用できるようになった。
開発した光硬化性樹脂は鉛筆硬度9H以上であり、平らな膜でも防汚性を有するハードコートとして使用可能である。

開発者の声

開発した光硬化性樹脂は、スチールウールでの擦過試験にも耐え、かつ、防汚性を持ったものである。通常硬い樹脂は、脆く割れるな どしやすいが、本開発品は伸びもありしなやかな樹脂である。この点、ナノインプリント用のレプリカモールド等にも使用できる。
また、硬さをベースとして、防汚以外の親水表面にするなどの改良も容易に行える。
※この成果は、東京理科大学からプレスリリースとして発表されています。 http://www.tus.ac.jp/today/20170808012.pdf
※この成果の一部は、日刊工業新聞(平成29年8月9日朝刊23面)に掲載されました。


このページの先頭へ
独立行政法人 科学技術振興機構