研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
機能材料
要素技術構築
次世代型リチウムイオン電池(LIB)用革新的セパレータの実用化研究
キーワード :  セルロースナノファイバー、複合化、樹脂、次世代セパレータ
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)  ハイリスク挑戦タイプ
研究開発課題名 次世代リチウムイオン電池(LIB)用革新的セパレータの実用化研究(開発期間:平成25年12月〜平成27年11月)
プロジェクトリーダー所属機関 株式会社 日本製鋼所 研究者 吉岡 まり子(京都大学)

セルロースナノファイバー(CeNF)は、自然界に豊富に存在する木材や植物などから得られる天然繊維の一つであり、高強度、高耐熱性、低熱膨張性などの優れた特性を有するため、樹脂と複合化することによる機能性向上が期待される。しかし、CeNFは高い親水性を有するため、疎水性の高い樹脂中に高度に分散させることが難しく、また、セルロース繊維同士の再凝集が生じるという課題があった。
(株)日本製鋼所は、京都大学大学院農学研究科/吉岡講師が開発したシーズ技術である化学修飾CeNFを樹脂中に分散・安定化する技術を応用し、市場拡大が著しいリチウムイオン電池用(LIB)セパレータへの応用開発を進めた。その結果、CeNF複合セパレータを連続的に製造することが可能なシステムを開発し、強度特性及び熱的安定性に優れるセパレータの連続製造を実証した。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

開発したプロセス及びシステムにより得られるCeNF複合セパレータは、従来のポリオレフィン単体のセパレータと比較して耐熱性や強度特性が優れている。そのため、高い安全性が求められる電気自動車用バッテリーへの適用が期待される。また、これらのプロセス及び装置を応用することにより、セパレータ以外の高機能フィルムへの展開も期待される。

開発者の声

本システムにより製造したセパレータは、CeNFの解繊不良が一部見られるものの、強度特性や耐熱性が向上している。そのため、現状よりも解繊状態と分散状態を向上することができれば、更なるセパレータ特性向上が可能であると考えている。今後は、解繊状態と分散状態を向上する方法について検討し、セパレータや高機能フィルムへの展開へ繋げたい。


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