研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
情報通信・デバイス
製品化/起業
フィルムシート用極微小金属異物検査装置の開発
キーワード :  磁気センサ、磁石、コイル、電磁誘導現象、異物検査、微小金属、リチウムイオン電池
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)  探索タイプ
研究開発課題名 超高感度SQUID磁気センサと磁石およびコイルを組み合わせた高感度異物検査装置の開発(開発期間:平成24年11月〜平成25年10月)
製品化企業名 アドバンスフードテック株式会社、グラフテック株式会社 研究者 田中 三郎(豊橋技術科学大学)

開発した磁気センサは一対の磁石と検出コイルから構成されており、フィルムシートが磁石間を通過する際に金属異物があると、金属が磁場に変化を与え、金属異物と磁場の相互作用によってコイルに微小な起電力が発生(電磁誘導現象)する。
このとき流れる電流を検出することで金属異物を検知することができる。従来は可視光やX線といった光や電磁波をフィルムシートに照射して、反射量あるいは透過量を見ることで、異物の有無を調べていた。この方法では異物との相互作用がないため検出感度が低かったが、本件技術では磁場と微小金属の間で生じる相互作用である電磁誘導現象を用いるため、極めて高感度で検出することが可能となった。また、コスト面でも従来法ではセンサやカメラの数が多くなり、検査装置が高価であったが、本件技術ではシンプルな構造となり、1メートル当たりの装置販売価格を従来の1/2 〜 1/3に低下することができた。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

本件技術リチウム電池用セパレータ製造ラインに適用することで、これまで不可能であったΦ100ミクロン以上の微小金属異物フリーのセパレータが実現し、国産電池用セパレータの品質が向上することで、中国などの振興国製品との差別化が可能となった。
経済性では1メートルあたりの装置価格が従来機の1/2 〜 1/3(製造コストは1/6)となったため、一層普及することでセパレータの製造コストが低下して、国際競争力が増すことが予想される。

開発者の声

平成24年から支援を受けて始めたプロジェクトであったが、アドバンスフードテック社とともに検出部の改良を重ねることで、ようやく平成28年頃から検査装置として樹脂フィルムメーカに納入することが出来た。研究開始当初は電流増幅部に磁気センサ(SQUID)を用いていたが、これがコスト高となるので、検出部はそのままとして電流増幅部を半導体アンプ式に組み直すことで低コスト化を実現した。



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