研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
機能材料
プロトタイプ
新規中性子用樹脂型シンチレーター結晶Eu:LiCAFの開発に成功
キーワード :  核物質セキュリティ、3He代替、樹脂型Eu:LiCAFシート、n/γ比
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)  シーズ育成タイプ
研究開発課題名 核物質セキュリティ用3He代替中性子計測装置の開発(開発期間:平成24年10月〜平成27年3月)
プロジェクトリーダー所属機関 ポニー工業株式会社 研究者 井口 哲夫(名古屋大学)

供給不足問題が深刻な3He ガスを使用しない新しい中性子検出器であるLiCAFシンチレータに着目して開発を進めた。中性子検出器に性能に必要不可欠なものの一つに、高いn/γ比による除去性能が挙げられる。
Ce を添加したLiCAFシンチレータでは、中性子とガンマ線の間で発光時間特性が異なることを利用した信号波形弁別法により106 以上のn/γ比が得られることを確認した。
また、高い発光量を示すが、n/γ比に課題が残っていたEu 添加LiCAFを、小片化し透明樹脂中に分散させることで、ガンマ線除去性能が飛躍的に向上し、加えて様々な幾何形状の検出器を製作することが容易になった。
核物質セキュリティ用に使用されている移動式中性子検出装置に組み込み、3He計数管の代替えとなる試作装置を完成させた。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

樹脂型Eu:LiCAFシンチレータは、高いn/γ比及び幾何的形状の自由度が高く、3He代替中性子検出器の中で最有力候補となる。核物質セキュリティ及び中性子利用の物質科学の分野で需要が高まり、3Heの供給がひっ迫すると予想される2018年を目途に3He中性子検出器に取って代わることを目指す。

開発者の声

LiCAFシンチレータは、発光波長が短く取扱が難しく光カップリング及び幾何学形状の制約が多くあるシンチレータであった。
プロジェクトチームの知見により樹脂型Eu:LiCAFの開発により、大きく進展した。
適切な形状及び回路により製品供給を目指したい。


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