
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
機能材料
製品化/起業
キーワード :
リビングラジカル重合、有機触媒、ブロックコポリマー、色材、機能性ポリマー、高分子分散剤
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)
シーズ育成タイプ
研究開発課題名
有機触媒型リビングラジカル重合を基盤とした高性能高機能色彩材料の開発(開発期間:平成23年11月~平成27年3月)
プロジェクトリーダー所属機関 大日精化工業株式会社 研究者 後藤 淳(京都大学)(現 南洋理工大学)
プロジェクトリーダー所属機関 大日精化工業株式会社 研究者 後藤 淳(京都大学)(現 南洋理工大学)
大日精化工業は、京都大学が発明した「有機触媒を用いた制御重合法(図1、以下、本重合法)」を用いて、高性能高機能の色彩材料(色材)を開発した。本重合法は、触媒として汎用の有機化合物を使用することで、コスト面において有利であり、さらに、様々な機能性基を有するモノマーに適用できる。そこで、本重合法を利用して、色材分野のキーテクノロジーとなる、顔料などのナノ材料を高度に微分散することができる最先端の高分子分散剤や各種の高分子機能剤を低コストで合成可能となった(図2)。多彩な分散剤や機能剤を開発して、それらを色材製品に応用し、顔料分散液などの製品として実用化した。大量生産に向けたパイロットプラントも建設した(写真1)。

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)
本重合法は、汎用の有機触媒や様々な機能性モノマーを使用できることから、産業への適応性、普及性が高い。そこで、本重合法を利用して、機能性高分子への適用と工業化により、色材だけでなく、IT・環境・エネルギー分野などの幅広い製品市場への展開と技術革新が期待でき、我が国の産業発展に大きく寄与できる。