研究開発成果
※研究者の所属・肩書および参画企業等記載は課題採択または記事掲載時のものであり、現在とは異なる場合があります。
ICT・電子デバイス
製品化/起業
オンデマンド交通システム “コンビニクル”
キーワード :  セミデマンド・フルデマンド混在可能、見直し改善が可能、地域公共交通、リアルタイム完全自動乗合システム
研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)  実用化挑戦タイプ(中小・ベンチャー開発)
研究開発課題名 オンデマンド交通サービス支援システム(開発期間:平成21年12月~平成26年3月)
製品化企業名 順風路株式会社 研究者 大和 裕幸(東京大学)

交通需要の少ない地域では、人口減少に伴い、路線バス等の減少・廃止が進んでいる。それに代わる新たな公共交通として、デマンド交通が期待されている。デマンド交通とは、決まった路線や時刻表がなく、事前予約を前提として同時間帯に同方向へ向かう乗客を運ぶシステムである。しかし、これまでは乗客と車両のマッチングは人手による所が多く、適切な人材確保と教育が必要で事業化に向けたハードルが高かった。
そこで、戦略的創造研究推進事業(CREST)にて開発されたオンデマンド交通の基盤技術をもとに高度化したシステム「コンビニクル」を開発した。
特に、主要目的である運行効率以外に、地方自治体・住民の多様な要請に応えられる柔軟性をもった基盤を実現した。また、オンデマンド交通システムで生成される人の移動記録を保存し分析することができるため、地域毎の現状把握や個人毎の最適な制度・サービスの実現への活用が期待されている。

成果説明画像

期待されるインパクト(効果、意義、市場規模、売り上げ予測)

人口減少社会において地域活性化のためには、まちづくりと連携した地域公共交通網を確保することが喫緊の課題である。
また、自動運転とEV化の流れとMaaS等の流れよって、本システムのリアルタイム完全自動乗合への期待が高まっており、新時代の公共交通において主要な技術として注目されつつある。この技術に活用によって地方都市だけでなく、都市部の公共交通が激変する可能性も秘めている。

開発者の声

オンデマンド交通は、地方都市を中心に急激な広がりを見せており、本システムの導入を開始してから全国で70以上の自治体で運用されている。
現在では、自治体配布端末や自動運転技術との連携を目指した本システムのAPI提供による実証実験にも積極的に参画している。持続可能なまちづくりには欠かせない中核機能の一部として本システムが活用されるようになることを期待している。


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