○平成27年度第1回【ステージⅢ】NexTEP-Aタイプ、NexTEP-Bタイプ
※NexTEP評価委員会委員は、こちらをご覧ください。
※研究者の所属や企業名等はいずれも採択課題公表時のものです。
NexTEP-Aタイプ 採択課題 1件
課題名 | 新技術の 代表研究者 |
開発実施企業 | 新技術の内容 | ||
製紙汚泥からの高温耐性菌によるエタノール生産システム |
富山大学 大学院理工学研究部 准教授 星野 一宏 |
中越パルプ工業株式会社 |
本新技術は、製紙工業から大量発生する汚泥を原料とする40℃高温耐性菌を活用したエタノール連続生産システムに関するものである。 製紙業界では、製紙汚泥の減容化を目的とした焼却処理を実施しているが、水分率50%程度の製紙汚泥は燃焼に多大な化石燃料を必要とする。この製紙汚泥は木質由来の繊維分を含んだバイオ燃料と考えることもできる。しかし、製紙汚泥には穀物などに含まれる6炭糖に加え、木質特有の5炭糖が含まれるため、一般的な酵母では発酵効率が悪く、さらに従来技術では汚泥に含まれる各種異物により発酵阻害が生じるという課題があった。 本新技術は、いずれの単糖も発酵可能であり、かつ、菌が糖化酵素を分泌するため、糖化と発酵の同時進行を可能とする。さらに、40℃の高温耐性能を持つため、糖化とエタノール発酵を同時進行させながら、40℃の発酵槽からエタノールを直接蒸留回収できる、エタノール連続生産システムを可能とする。 それにより、化石燃料使用量およびCO2発生量の削減、かつ、価格競争力のあるバイオ燃料供給を可能とし、持続可能な社会の実現へ貢献する。 |
NexTEP-Bタイプ 採択課題(平成28年4月追加採択分) 1件
課題名 | 新技術の 代表研究者 |
開発実施企業 | 新技術の内容 | ||
融合可視化システムのオープンサイエンス基盤 |
京都大学 学術情報メディアセンター 教授 小山田 耕二 |
サイバネットシステム株式会社 |
本新技術は、ボリュームデータとサーフェイスデータを一緒に可視化する、既存のボリュームレンダリングソフトウェアにおける、ビッグデータの分析機能との対話機能に関するものである。 観測データや気候変動予測データを統合的に組み合わせて解析処理し、科学的・社会的に有用な情報に変換・提供するシステムが開発整備されている。気候変動予測情報の生成や、その発信に必要な基礎的なツールの開発、試行的な運用の実施といった成果が出ている。 本新技術は、その成果を利用して分析対象のビッグデータを取得し、変数間の因果関係を分析する機能(散布図、平行座標プロットなどのグラフ、多変数カラーマップ、時間ずれ相関ボリューム)と、ボリュームレンダリングで描画した三次元画像との対話を可能にする。本新技術は、地方自治体・大学・企業等が、ゲリラ豪雨や異常高温などの極端現象に対する、防災計画の策定に関する作業を支援するとともに、多くの人々が科学的データを広く活用するために利用されることを目的とする。 |