JSTオープンイノベーションフェアWEST~関西発 大学技術シーズ見本市~

JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

環境負荷低減を指向した各種構造の界面活性剤

奈良女子大学 研究院 自然科学系化学領域 教授 吉村倫一

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シーズの概要

界面活性剤は洗剤や化粧品をはじめ、さまざまな分野で幅広く使用されており、親水基別でアニオン、カチオン、ノニオン、両性タイプなどさまざまな構造のものがある。私たちは既存の界面活性剤の性能の向上や機能性の発現、環境負荷の低減を目指して、これまでにさまざまな構造の新規界面活性剤を開発してきた。例えば、既存の単鎖型界面活性剤を2つあるいは3つ連結させたジェミニ型、トリメリック型界面活性剤や、原料の酸化エチレンに代わるポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールを用いた単一鎖長非イオン界面活性剤の開発を手がけ、これらは通常の界面活性剤と比較して、少量の使用で最大限の効果を発揮し、環境負荷低減の機能をもつ次世代の界面活性剤として期待がもたれる。

マッチングを想定する業界

洗浄剤などのトイレタリー分野、化粧品分野、界面活性剤を使用する各種工業分野とのマッチングを想定

用途利用分野

洗浄剤や化粧品などに含まれている既存の界面活性剤に代わるものとして利用

事業化および新規産業形成の可能性

開発した界面活性剤は環境負荷の低減機能を有し、既存の界面活性剤と比べて性能に優れることから事業化への展開が期待できる。

従来技術に対する新規性・優位性

開発した新規界面活性剤は、通常の界面活性剤よりも10分の1から100分の1の最少量の使用で最大限の性能を発揮でき、幅広い分野での使用が可能である。合成が1ステップまたは2ステップと比較的容易で、80%以上の高収率で得ることができる。

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