JSTオープンイノベーションフェアWEST~関西発 大学技術シーズ見本市~

JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

神経疾患・眼球運動制御系の研究のためのOKR測定装置

富山大学 理工学研究部(工学) 知能情報工学科 准教授 田端俊英

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シーズの概要

被験動物に運動する物体を見せ、その際の眼球運動を測定することで、神経回路の機能、神経回路に係る遺伝子改変・薬物投与を定量する評価方法があります。これを、視機性動眼反射(OKR)測定といいます。運動する物体を繰り返し見せることで、物体に対する眼球の追随性が徐々に向上し(OKR順応)、このOKR順応の時間経過を解析することで、神経回路のシナプス可塑性(新しい記憶の形成に伴う神経ネットワークの変化)や学習能力も評価することができます。
本学では、OKR測定のための、動物の頭部を固定する装置と縦縞が緩やかに回転する装置を作成することに成功しました。眼球の動きは動画でPC等に取り込み、解析することができます。
本技術シーズにより、高齢化に伴う脳変性疾患や学習困難を伴う脳発達障害の研究・治療薬開発に役立てることが期待されます。

マッチングを想定する業界

(直接的には)研究機材メーカー

用途利用分野

神経疾患や眼の薬を研究する際の評価装置

事業化および新規産業形成の可能性

OKRは学習を含む脳機能および視覚機能に対する遺伝子変異や薬物の効果を鋭敏に検出することができます。

従来技術に対する新規性・優位性

マウスビジョンを応用した、操作が直感的でローコストなシステムであるため、
OKRそのものに知識・経験を持たない研究開発者でも簡単にデータを取得することが可能です。

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