JSTオープンイノベーションフェアWEST~関西発 大学技術シーズ見本市~

JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

磁場による沸騰熱輸送制御

同志社大学 理工学部 エネルギー機械工学 特別任用助教 山崎晴彦

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シーズの概要

産業機器の高性能化、小型化に伴い、その除熱限界の飛躍的向上と熱抵抗の低減を可能とする熱交換技術の開発が求められている中、磁気機能性流体の熱輸送特性に注目が集まっている。磁気機能性流体は、磁場に感応する性質を有しており、また、流体中の気泡も磁場に感応することが知られている。本シーズでは、磁場下における沸騰気泡制御を行うことにより、新しい沸騰能動制御技術を提案する。また本シーズの特徴として、伝熱面より気泡の力学的な離脱促進が可能なことから、磁気機能性流体の沸騰熱伝達を飛躍的に向上させることが可能であり、重力方向に制限されない設計が可能である特徴を有する。

マッチングを想定する業界

熱の輸送、伝達を利用するあるいは必要とする機器のメーカーおよびそれを利用する機器のメーカー。総合電機をはじめ機器、装置メーカーの業界が対象と考えている。

用途利用分野

エネルギー関係、冷却装置等で使用される熱交換器・ヒートポンプ冷却などの機械機器メーカー

事業化および新規産業形成の可能性

これまでの沸騰熱輸送の限界を突破できることから、沸騰熱伝達の限界により諦めていた熱輸送が可能となる。

従来技術に対する新規性・優位性

沸騰熱輸送の制御に関して、加熱面の電圧極性を制御することにより、水の沸騰プロセスを制御する案もあるが、液体の除熱限界を突破することはできていない。本シーズでは、沸騰熱輸送の制御のみならず、液体の沸騰除熱限界をも向上させることが可能である。

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