- 超音波によるフィルム型高速可変焦点レンズ
同志社大学 理工学部 電気工学科 准教授 小山大介
シーズの概要
現在携帯端末等に搭載されている主なカメラモジュールは、プラスチックレンズ等をアクチュエータで光軸方向に動かすことにより焦点合わせを行っているためモジュール全体で数mmの厚みが必要となる。本研究では超音波の放射力を利用することにより、フィルム状のレンズの屈折率や形状を高速に変化させることにより、その焦点距離を変化可能な超音波式薄型高速可変焦点レンズを紹介する。アクチュエータやギア機構が不要であることから、今後数百マイクロメートル以下の超薄型フィルム型レンズの実現が期待できる。
マッチングを想定する業界
携帯端末等の電子デバイスメーカー、カメラモジュールやレンズ等の光学部品メーカー、自動車メーカー
用途利用分野
携帯電話等の電子デバイス、自動車、光学部品、イメージセンサ
事業化および新規産業形成の可能性
薄型のフィルム型レンズは携帯端末のカメラモジュールのみにとどまらず、光の高速制御を利用した各種センシング技術にも応用可能と考えられ、応用分野は多岐にわたる。
従来技術に対する新規性・優位性
アクチュエータやギア機構などの機械的可動部が不要であるため大幅なレンズの小型・薄型化が実現できる。またフォーカシングの際にレンズ位置を動かす必要がないためピント合わせの高速化が期待できる。