JSTオープンイノベーションフェアWEST~関西発 大学技術シーズ見本市~

JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

様々な医工学装置への応用展開が可能な固相担体に固定化した小型タンパク質(ペプチド)

甲南大学 フロンティアサイエンス学部(FIRST) 生命化学科 准教授 臼井健二

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シーズの概要

ペプチドはタンパク質の小型版である。タンパク質が生命活動を支える重要な物質で様々な機能を有しているように、ペプチドも様々な機能を持ち、近年、バイオ分野のみならずナノ分野にまで、その応用が期待されている。当研究室では、そのようなペプチドを固相担体に固定化し、さらに自由自在に固相担体から切り離しもできるようにすることで、従来、溶液では不可能・困難であった様々な問題を解決できる医工学装置の開発を行ってきた。本出展では、次世代診断装置であるマイクロアレイ、薬物や化粧品のアレルギー感作性検査装置、調製が難しいタンパク質やペプチドの作製支援装置など当研究室で行ってきた研究・開発例の紹介を通して、本シーズのさらなる応用展開を見い出せる場にしていきたい。

マッチングを想定する業界

医薬・化粧品・化学物質の開発・分析分野の企業および医工学装置・測定機器メーカー

用途利用分野

・医学・工学など広い分野における検出・測定デバイスの開発
・タンパク質・ペプチドを用いる医薬・化粧品などの生産

事業化および新規産業形成の可能性

固定化ペプチドは、ペプチド溶液よりも、精製などの工程を省略できる可能性があり、安価・容易な生産が期待できる。また、溶液に比べ、操作・取扱も簡便である。これらの特徴を踏まえて開発を進めれば、考えもしなかった産業への応用展開も期待できる。

従来技術に対する新規性・優位性

ペプチドの利点として、タンパク質よりも生産しやすい、化学合成が可能で改変しやすいことなどが挙げられる。またペプチド溶液を用いない、固定化に起因する利点(例えば、操作・取り扱いが簡便、再利用が可能、検出応用においては高感度・高精度など)も数多く有している。

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