JSTオープンイノベーションフェアWEST~関西発 大学技術シーズ見本市~

JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

うつ、不安症、統合失調症モデルマウスを用いた診断薬開発の提案

京都産業大学 総合生命科学部生命科学研究科 動物生命医科学科 教授 加藤啓子

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シーズの概要

WHOのニュース(2016.4月)が、うつ病や不安症は、毎年US$1兆もの経済的損失を生み、予防や治療法開発への投資は4倍の経済的リターンになると記している。WHOはさらに、世界で2100万人以上が罹患する統合失調症患者は、心疾患・代謝・感染症による死亡率が2〜2.5倍高いと示している。我々は、従来とは異なる新規のうつ、不安症、統合失調症(陰性)モデルマウスを開発した。このマウスでは、食事中の油脂がうつ・不安症の症状を改善したり増悪化する(2015年4月18日京都新聞朝刊、4月22日日刊工業新聞)。最近得られた結果から、当マウスがヒトの診断薬や治療薬の新規開発に利用できる根拠例を紹介する。

マッチングを想定する業界

医療機器関連会社、検査関連会社、医薬品会社

用途利用分野

・診断薬と医療機器 
・治療薬、機能性食品 
・ストレス反応性の計測、毒性試験

事業化および新規産業形成の可能性

精神疾患は世界規模で課題とされる疾患であり、疾患の可能性を早期に発見できることは非常に意義深い。
現在、特許出願の候補物質を見つけており、ヒトの診断薬、診断機器の開発を目指すことができると考えている。

従来技術に対する新規性・優位性

・新規性の高い点は、従来とは異なるうつ、不安症、統合失調症マウスである点。
・優位性の高い点は、油脂効果の発見から派生した提案である点。
・優位性の高い点は、ヒトの一塩基多型解析からヒトに外挿できる点。

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