JSTオープンイノベーションフェアWEST~関西発 大学技術シーズ見本市~

JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

頸動脈不安定プラーク検出 のための 超音波速度変化画像技術

大阪府立大学 大学院工学研究科 電子物理工学分野 量子・光デバイス工学グループ 准教授 和田健司

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シーズの概要

頸動脈プラークが破断すると、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす可能性があるため、剥がれ易い不安定血管プラークの識別が必要である。本研究では、剥がれ易さに関与する内部の脂質コアの形状や大きさを非侵襲に計測できる装置開発をめざす。超音波速度の温度依存性が水と脂肪との間で異なることを利用し、不安定な頸動脈プラークを非侵襲に検出する装置の開発を行ってきた。超音波により患部の微弱な加温を行い、加温前後における超音波エコー信号を比較することにより、超音波速度変化画像を描出し、頸動脈プラーク内の脂肪領域を検出する。従来の頸動脈エコー検査では、視覚的な経験にもとづいて頸動脈プラークの性状を識別している。本手法では、物質における超音波の速度変化の違いを利用することにより、その性状が識別できる。

マッチングを想定する業界

主には、医療用超音波診断装置を事業化している医療機器メーカーを想定している。

用途利用分野

頸動脈プラークの性状識別通じた不安定プラークの早期検出により、従来の頸動脈エコー検査装置に無い新たな機能が期待できる。

事業化および新規産業形成の可能性

脳梗塞や心筋梗塞因子の早期発見は、循環器疾患に対する臨床医療現場で高いニーズがある。本シーズを実用化することで、これまで不安定プラークを発見するのに必要だった熟練作業が不要になる。簡易測定手法の開発は企業にとって極めて重要なニーズとして期待できる。

従来技術に対する新規性・優位性

従来の頸動脈エコー検査では、視覚的な経験にもとづいて頸動脈プラークの性状を識別している。 本手法では、物質における超音波の速度変化の違いを利用することにより、その性状が識別できる。

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