JSTオープンイノベーションフェアWEST~関西発 大学技術シーズ見本市~

JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

エレクトロニクス実装分野で求められる新たな接合技術

大阪大学 接合科学研究所 准教授 西川宏

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シーズの概要

近年、エレクトロニクス実装分野において製品の小型化・高機能化が進んでおり、製品内部の接合部の耐熱性向上がなどが求められている。また特に最近、注目を集めているパワーエレクトロニクス分野でも耐熱性の高い接合部が求められている。そこで、従来からの高温はんだ付(Pb-5Snなど)に代わる接合技術として、材料表面のナノ構造を利用した複数の新奇接合プロセスを研究開発している。それらは材料表面のナノ構造を利用することで、材料同士の焼結現象が促進され、高温はんだ付程度の接合温度で耐熱性の高い接合部を形成することが可能であることを見出しており、これらの研究成果をシーズとして紹介する。

マッチングを想定する業界

エレクトロニクス業界、自動車業界

用途利用分野

パワーデバイスなどの高温はんだを利用している分野、及び従来のろう付では接合温度が高すぎる製品・分野

事業化および新規産業形成の可能性

基礎的な実験結果は得られており、今後、量産での使用を見据えた材料の供給形態や接合プロセスなどを確立していくことができれば、新規材料を中心にした事業化の可能性が見出せると考えている。

従来技術に対する新規性・優位性

例えば、パワーデバイス内の高温はんだ付には、85%以上の鉛を含有した高温はんだが使用されているが、環境面への配慮から有害物質を含まず、耐熱性にも優れた代替材料、代替プロセスの確立が求められており、新技術は全てを満たすプロセスとなり得る。

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