- 化学発光タンパク質を利用したセンシング・イルミネーション技術の開発
大阪大学 産業科学研究所 生体分子機能科学研究分野 副理事・副所長/教授 永井健治
シーズの概要
私たちの研究室では、化学発光タンパク質と蛍光タンパク質を融合させることで、世界一明るく光る化学発光タンパク質「ナノ・ランタン」を開発しました。可視光領域のほとんどをカバーする青、緑、黄緑、橙、赤の5色がラインアップされ、これらをベースにした発光バイオセンサーの開発にも成功しました。そこで、この化学発光タンパク質を利用し、生体分子検査や衛生検査、犯罪捜査、環境汚染検査などに資する各種センサータンパク質を開発し、ユーザーが現場で簡便に検査を実施できる技術の開発を行っています。また、創薬開発のためのバイオセンサーを発現する小動物の作製や、新しい花き市場形成に向けた各色ナノ・ランタン発現発光植物の作製も進めています。
マッチングを想定する業界
医療検査会社、製薬業界、食品加工業界、花き市場。
用途利用分野
臨床検査分野、創薬開発分野、衛生検査分野、花き生産農業分野など。
事業化および新規産業形成の可能性
生体分子検査や衛生検査、犯罪捜査、環境汚染検査などに資する各種センサータンパク質を開発し、乾燥粉末品として製品化し、新規検査試薬産業分野を創生します。発光タンパク質を発現させた植物を作製して、新規発光花市場を形成します。
従来技術に対する新規性・優位性
従来の化学発光タンパク質に比較して、肉眼で十分見ることができるくらい明るく、青、緑、黄緑、橙、赤の5色が揃っており、さらに凍結乾燥品として保存できます。