JST(理事長 北澤宏一)と岡山大学(学長 千葉喬三)は、レーザー干渉を利用した高応答温度計測に関する小型センサーシステムの開発に成功しました。
このほど、平成16年度に開始した研究開発課題「レーザ干渉注1)法を利用した小型・光ファイバー・高応答温度センサーの開発」(開発代表者:冨田 栄二=国立大学法人岡山大学 教授、起業家:池田 裕二)の成果を基に、メンバー等が出資して、株式会社ティー・ケイ・アイ(代表取締役:冨田 栄二、本社:岡山市、資本金:300万円)を平成19年10月2日に設立しました。
当システムは、熱電対やサーミスターなどでは測れない急激な温度変化も即時計測可能で、高い周波数応答特性を有する超小型のセンサー・温度計測システムです。特徴は、あらゆる流体に対し、非定常の温度を高応答(高感度・高精度・高速応答)かつ時系列計測ができることです。これにより熱流体現象を広範囲にリアルタイムで把握することができるため、各種熱機関の燃焼状態をフィードバックして燃焼を制御することにより省資源化、低排出ガス化を図ることができます。
レーザー干渉法を利用した小型・高応答温度計測技術を確立するため、
計測センサー部の小型化・光ファイバー化、計測センサー部の汎用性向上、
干渉光学系の小型化・ワンパッケージ化、
信号処理器の開発、
実機燃焼器での計測評価――を実現、センサー部と信号処理部(干渉光学系部を内蔵)からなる光干渉温度計測システムのプロト機(デモ機)を完成させました。デモ機として製作したシステムは、コスト面から考えても十分実用化可能な仕様であるため、今後は自動車メーカー等のユーザー仕様に適した仕様変更を行っていくことで、発展していく可能性が高いと思われます。
この技術を事業展開する株式会社ティー・ケイ・アイは当面、対象分野を自動車などのエンジン分野に絞り、エンジンの研究開発部門への測定システムとして販売を目指します。この段階では、温度変化計測センサーの開発、製造、販売、コンサルティングを実施する予定です。この活動を通して、ユーザーの評価を獲得したうえで、量販品として、温度センサーの製造販売事業として成長させる計画です。また光学計測であり、非接触で計測できるため、熱機関などの工学分野のみならず医療分野への展開も検討しています。平成22年度までに年間4億円の売り上げを目指します。今回の株式会社ティー・ケイ・アイの設立により、プレベンチャー事業および大学発ベンチャー創出推進によって設立したベンチャー企業数は62社となりました。
このほど、平成16年度に開始した研究開発課題「レーザ干渉注1)法を利用した小型・光ファイバー・高応答温度センサーの開発」(開発代表者:冨田 栄二=国立大学法人岡山大学 教授、起業家:池田 裕二)の成果を基に、メンバー等が出資して、株式会社ティー・ケイ・アイ(代表取締役:冨田 栄二、本社:岡山市、資本金:300万円)を平成19年10月2日に設立しました。
当システムは、熱電対やサーミスターなどでは測れない急激な温度変化も即時計測可能で、高い周波数応答特性を有する超小型のセンサー・温度計測システムです。特徴は、あらゆる流体に対し、非定常の温度を高応答(高感度・高精度・高速応答)かつ時系列計測ができることです。これにより熱流体現象を広範囲にリアルタイムで把握することができるため、各種熱機関の燃焼状態をフィードバックして燃焼を制御することにより省資源化、低排出ガス化を図ることができます。
レーザー干渉法を利用した小型・高応答温度計測技術を確立するため、




この技術を事業展開する株式会社ティー・ケイ・アイは当面、対象分野を自動車などのエンジン分野に絞り、エンジンの研究開発部門への測定システムとして販売を目指します。この段階では、温度変化計測センサーの開発、製造、販売、コンサルティングを実施する予定です。この活動を通して、ユーザーの評価を獲得したうえで、量販品として、温度センサーの製造販売事業として成長させる計画です。また光学計測であり、非接触で計測できるため、熱機関などの工学分野のみならず医療分野への展開も検討しています。平成22年度までに年間4億円の売り上げを目指します。今回の株式会社ティー・ケイ・アイの設立により、プレベンチャー事業および大学発ベンチャー創出推進によって設立したベンチャー企業数は62社となりました。
■干渉による温度計測の原理:
気体の密度が変化すると屈折率が変化し、その結果として光路長(光の進む長さ)が変化します。一方の光(試験光)がある気体の中を通過する時、温度変化(密度変化)が生じると屈折率が変化することによって光路長が変化して位相差が生じます。もう一方の光(参照光)は位相の変化がないとすると、両方の光を重ね合わせると干渉による光強度の変化(明暗)が観察されることになり、この光強度変化を検出し解析することによって、温度(密度)変化を測定することができます。
■製品例:
製品名:レーザー干渉法を利用した小型・光ファイバー・高応答温度センサー
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汎用タイプ小型センサー (センサーネジ部の外径φ5mm) |
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点火プラグ一体型センサー
(プラグネジ部の外径φ14mm) |
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干渉計一体型信号処理器
(縦284mm×横340mm×高さ153mm) |
技術の特徴
レーザー干渉法による高応答、非接触、高精度温度計測システム
汎用タイプおよび点火プラグ一体型小型センサー
光源、信号部一体型計測システム
<用語解説>
注1)レーザー干渉:
光は電磁波の性質と波の性質を併せ持っている。位相の揃った2つの光を重ね合わせると干渉により、光の明暗が生じる。
<本件お問い合わせ先>
社名:株式会社ティー・ケイ・アイ
住所:700-0086 岡山県岡山市津島西坂2−4−40−701
担当者名:代表取締役 冨田 栄二(トミタ エイジ)
TEL&FAX:086-201-2709
独立行政法人 科学技術振興機構
産学連携事業部 技術展開部 新規事業創出課
〒102-8666 東京都千代田区四番町5−3
下田 修(シモダ オサム)、田治米 徹(タジメ トオル)
TEL:03-5214-0016 FAX:03-5214-0017
E-mail:
■企業概要
名称 | : | 株式会社ティー・ケイ・アイ | ||||
設立日 | : | 平成19年10月2日 | ||||
所在地 | : | 岡山県岡山市 | ||||
資本金 | : | 300万円 | ||||
役員 | : |
| ||||
事業内容 | : | エネルギー、環境、医療、バイオに関する計測機器の研究・開発・製造・販売・輸出入及びこれらに関するコンサルティング等 |
■事業形態
