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プレベンチャー事業

平成14年度採択課題事後評価報告書

平成18年3月
科学技術振興審議会技術移転部会プレベンチャー評価委員会

 

 

5.

まとめ

 

平成14年度課題は、95件の応募の中から事前評価の結果10件が採択された。そのうち5課題からベンチャー企業が設立された。残りの5課題についてもいくつかは平成18年度はじめに起業を予定している。

本事業が開始された平成11年度採択10課題から10社、平成12年度採択10課題からの9社、平成13年度採択10課題から11社に続いて、第四期生である平成14年度においては現時点で5課題がベンチャー企業設立に結びついたことは十分評価でき、本事業が大学等発ベンチャー創出に対して非常に有効であると言うことができる。

研究開発計画の達成度に関しては、通常3年間のところ2年間という短期間で期待以上の成果を上げている課題の他、技術的に概ね当初目標レベルに達していると評価できるが、知的財産権の確保については必ずしも十分とはいえない課題もあり、起業後の競争力確保のためにも更なる知的財産権の強化が望まれる。起業化計画に関しては、課題によってそのレベルに差異はあるもののコストやマーケティング戦略を十分練るとともに有力なパートナーとの連携などにより積極的な事業展開を図っていくことが期待される。新産業創出の期待度という点ではすべての課題の技術レベルは高いものであり、その応用・展開が期待される。

本事業では研究開発責任者に加え起業化責任者を置いたことがこのような高率のベンチャー起業に繋がった点は高く評価できるものの、大学等の研究者はどうしても日頃の研究と同じ活動をしてしまう傾向が強く、事業化に対してその見通しが不十分なものが見受けられたことは、今後の大学発ベンチャー創出の支援事業の参考にして欲しい点である。大学発ベンチャー1000社計画が達成された以降においても大学発ベンチャーはイノベーション創出の原動力として期待され、本事業等を通じて引き続き新たなベンチャーが生み出されるとともにその成長・発展が重要であり、本事業から生まれたベンチャー企業が大いに活躍されることを期待する。

 

 

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