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研究成果最適移転事業 成果育成プログラムB(独創モデル化)

平成15年度実施課題 事後評価報告書



平成17年1月
科学技術振興審議会技術移転部会独創モデル化評価委員会


5. 評価結果
(2)研究開発課題の個別評価
 65 (H15−0248)バイラテラル型簡易遠隔操作ロボットアームの開発

企業名 :株式会社 ヤマテコーポレーション
研究者(研究機関名) :広瀬 茂男(東京工業大学大学院 理工学研究科 機械宇宙システム専攻 教授)

1 ) モデル化の概要および成果
 本課題は、近距離(1〜2m)での高精度バイラテラル動作を行うことができる、安全で搬送性の高い手動ロボットアームを開発することである。又、このロボットアームには対象物を詳細に観察できる視認装置がついていることが望まれている。
 今回、作業者の前方に厚さ5mmのポリカーボネートの防御板を配し、それに球面ブッシュを取り付けてブッシュの中にアームを通す構造を開発した。アームの先端には、シャベルとシャベルと一体となって動作する1自由度、又は、3自由度のチャックとエアーブローをつけた。チャックは作業者の手元レバーでの操作が可能な構造とした。
 以上のような簡便な機構の開発により、臨場感の高いバイラテラル性が得られると同時に、装置の軽量(10kg)化を達成し、より高い搬送性を確保した。又、防御板は、防御板の前方750mm、地中50mmに埋設されたTNT火薬310gの爆発に耐えることを確認した。

2 ) 事後評価
モデル化目標の達成度
 モデル化は計画通りに実行できたが、完全な目標達成にはこれからの開発と熟練度にもかかっている。
知的財産権等の発生
 現在まで発生なし。
企業化開発の可能性
 市場が特定分野に限られるためターゲットを絞って、付加価値と有効性に優れた装置を開発すれば、企業化の可能性があると考える。
新産業、新事業創出の期待度
 企業が想定している以外に鉄鋼や自動車産業などへの展開も考えられるが、特定分野に限られる技術であるため市場の開拓が必要である。
3 ) 評価のまとめ
 操作感覚にもう一歩開発を要すると考えるが、全体としては計画通りモデル化を実施できている。残された課題も解決できると思われるので、今後は企業化、市場の開拓に注力することが望ましい。

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This page updated on March 25, 2005
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