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研究成果最適移転事業 成果育成プログラムB(独創モデル化)

平成15年度実施課題 事後評価報告書



平成17年1月
科学技術振興審議会技術移転部会独創モデル化評価委員会


5. 評価結果
(2)研究開発課題の個別評価
 30 (H15−0101)VRPS(バーティカル・レーダ・プロファイリング・システム)による地中3次元イメージング法の開発

企業名 :株式会社 光電製作所
研究者(研究機関名) :佐藤 源之(東北大学 東北アジア研究センター 教授)

1 ) モデル化の概要および成果
 本課題の目的は、従来の反射波を受信する地中レーダとは異なる方式の透過波を受信するVRPS(バーティカル・レーダ・プロファイリング・システム)による地中3次元イメージング法を開発することである。
 開発したVRPSのシステムは、道路の側溝に小口径のボアホールを掘り、その穴に送信アンテナを入れて、地中からインパルスを送信し、地上の路面に受信アンテナを配置して、地中からの透過波を受信する探査方式で、受信した地中断面情報を短時間に3次元イメージ化し、最終的に埋設物の可視化を行う。
 本システムの探査方式は、透過波を使用しているため、従来の反射波に比べて受信信号が大きく、そのため埋設物のイメージ化が容易になり、埋設物有無の判定がしやすい特徴がある。
 モデル化の結果、直径20cm、深さ2mのボアホールから電波を送信し、地表面で透過波を受信して、その受信信号を3次元イメージ化することによって、埋設管の可視ができることを確認した。
 今後、探査時間の短縮と3次元イメージによる埋設物識別方法を検討する。

2 ) 事後評価
モデル化目標の達成度
 開発目標の検出装置の試作を完了し、埋設管の映像確認もできた。今後、現場用三次元処理ソフトの開発を期待する。
知的財産権等の発生
 特許出願が予定されている。
企業化開発の可能性
 装置製作の促進と企業化ならびに普及よりは、地中埋設物の探査受託業務事業としての進展が考えられる。
新産業、新事業創出の期待度
 地中埋設物探査を必要とする分野のニーズを把握して、適切なターゲットを定めて技術開発ならびに普及に努めれば、企業化への道が開けるだろう。
3 ) 評価のまとめ
 モデル化の試作を行い、基本性能の確認も完了しているので、実用化を期待する。作業法などの改善・改革に努め合理化、実用化が求められる。販売・実用化を図りながら改善改革を進め、実用性を向上すると良い。積極的な普及活動が必要である。

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