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研究成果最適移転事業 成果育成プログラムB(独創モデル化)

平成15年度実施課題 事後評価報告書



平成17年1月
科学技術振興審議会技術移転部会独創モデル化評価委員会


5. 評価結果
(2)研究開発課題の個別評価
 19 (H15−0040)トンネル掘削装置(TBM)搭載型の切羽前方イメージングシステムの試作

企業名 :サンコーコンサルタント株式会社
研究者(研究機関名) :芦田 讓(京都大学大学院 工学研究科 資源工学専攻 教授) 他2名

1 ) モデル化の概要および成果
 トンネルの安全施工上の重要課題であるトンネル切羽前方探査を、TBM(トンネル掘削機)施工においても効率良く、かつ高精度に実施するために、TBM搭載型測定システムの構築、可視化技術としてリアルタイムイメージングソフトウエア開発を実施した。その結果、これまで数時間必要とした測定作業を3分程度で行うことが可能となり、そのため数m間隔での繰り返し測定が可能となり、可視化精度の向上および時間短縮を図ることができた。
 今後は高安定波形震源を開発し、前方探査システムとしての完成度を高め、精度の高い、手軽な切羽前方予測情報の提供を実現したい。

2 ) 事後評価
モデル化目標の達成度
 所期の切羽前方イメージングシステムを構築し、その性能・特性の目標値はほぼ達成された。
知的財産権等の発生
 特許出願を検討中。
企業化開発の可能性
 当初の目標達成により販売可能レベルに達したと考えられるが、新たに発生した「発破震源の不安定性」の問題を解決することにより本格企業化への可能性がある。
新産業、新事業創出の期待度
 TBM施工リスク低減と安全かつ高速施工が可能となり、さらに作業性、信頼性の向上により、地中可視化の新手法として新事業の創出が期待できる。
3 ) 評価のまとめ
 所期の切羽前方イメージングシステムを構築し、その性能・特性の目標値をほぼ達成することができた。新たに、発破震源の不安定性に関する知見が得られ、それを改良する高安定波形震源の開発により、本システムの信頼性が一層向上され、本格事業化が容易になると思われる。

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This page updated on March 25, 2005
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