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国立大学法人帯広畜産大学における研究費の不適正な使用に関する処分について

平成23年12月26日

独立行政法人科学技術振興機構(JST)
電話(03)5214-8404(広報ポータル部)

JSTは、平成23年8月に国立大学法人帯広畜産大学(大学)から提出を受けた「公的研究費等の不適切な会計処理に関する調査報告書」等に基づき、その内容を精査するとともに自らの研究費の執行分についても調査した結果、大学に研究委託したJST事業に係る研究費の執行において一部で不適正な経理処理があったほか、直執行による研究費においても一部で不適正な経理処理を確認しました。

このため、JSTは、大学、研究者及び業者に対して、以下2.の措置を講じました。

1.不適正な経理処理の内容

調査の結果、大学の研究者4名が、次に掲げるJST事業に参画し、不適正な経理処理に関与していました。

(1)重点地域研究開発推進事業と戦略的創造研究推進事業等
重点地域研究開発推進事業や戦略的創造研究推進事業等の委託研究費において、大学の研究者4名が平成15〜17年度で架空請求と預け金により研究費の不適正な使用を行っていたことを確認しました。不適正な研究費総額は、2,892,717円(間接経費別)でした。
研究者事業名不適正研究費
他大学への転出者
(転出先の理工学部教授)
平成16年度・重点地域研究開発推進事業・育成研究
平成17年度・重点地域研究開発推進事業・実用化のための可能性試験
362,895 円
原虫病研究センター
教授
平成17年度・重点地域研究開発推進事業・シーズ育成試験1,312,689 円
地球環境学研究部門
准教授
平成15年度・地域研究開発促進拠点支援事業・育成試験17,663 円
他大学への転出者
(転出先のウイルス研究所准教授)
平成15〜16年度・戦略的創造研究推進事業(個人型研究)1,199,470 円
小計2,892,717 円
(注)大学の報告書によると、「預け金」は、当該年度の執行残高等を業者と示し合わせて架空の支払に必要な書類を大学に提出し、大学が業者に入金した額を預け金として、翌年度以降の研究活動に充てたものでした。
(2)戦略的創造研究推進事業
戦略的創造研究推進事業(個人型研究)の研究領域「生体と制御」の直執行研究費において、大学の研究者1名が、平成15〜16年度で架空請求と預け金により不適正な使用を行っていたことを確認しました。研究者は、業者1社と架空の取引を行い、消耗品等を購入したように書き換え、その代金をJSTに支払わせていました。不適正な研究費総額は、7,426,600円でした。
研究者事業名不適正研究費
他大学への転出者
(転出先のウイルス研究所准教授)
平成15〜16年度・戦略的創造研究推進事業(個人型研究)7,426,600 円

2.措置の内容

(1)研究費等の返還
大学及び業者に対し、不適正な経理処理により支払われた研究費について、当該研究費、間接経費及び遅延損害金(年5%)の合計金額の返還をそれぞれに求め、全額返還されました。
(2)申請等資格停止
大学の研究者4名に対して、JSTの全事業への申請資格及び新たに共同研究者として参加する資格を平成24年度から4年間停止します。なお、直執行研究費で不適正な使用のあった研究者1名に対して、併せて厳重注意を行いました。
(3)取引停止
業者1社に対して、JSTの全事業の取引について3か月の取引停止処分を行うとともに厳重注意を行いました。
(4)再発防止策
本件は極めて遺憾であり、こうした事態を招いたことにつき厳重注意するとともに、かかる事態が再発しないよう大学の研究者等への周知徹底を図るなど再発防止策を完全に実施するよう大学に対して要請しました。
なお、直執行については、既に過年度において改善措置を講じており、今後、国の「研究機関における公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」(平成19年2月15日付文部科学大臣決定)の適用以降の対応として、JST役職員等に対して一層の注意喚起を図るものとしました。
(5)その他
本件で措置された上記2(2)の応募等の申請制限については、文部科学省へ通知しました。