戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)

研究者紹介

マテリアルズインテグレーション(MI) 理論、実験、シミュレーション、データ解析を融合し材料研究開発を支援

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領域紹介

領域長/拠点長
D61ユニット代表者
写真:小関 敏彦
小関 敏彦TOSHIHIKO KOSEKI
東京大学

本システムは、材料の組織・特性と時間依存の性能を計算モデル、データベース、理論、経験則などを融合して予測し材料開発の効率化を目指すもので、8大学、2国研、4企業でその開発を進めています。プロジェクト内では構造用金属材料の組織、性能予測のための様々なモジュールとデータベース、それらをつなぎ一貫した予測につなげる統合システムを開発しますが、システムは多様な材料に対応・展開できるプラットフォームとなります。

組織予測システムの開発/実験・データベース

キーワード
鋼材、変態特性、ミクロ組織
糟谷 正TADASHI KASUYA
東京大学 大学院工学系研究科
写真:糟谷 正
塚本 進SUSUMU TSUKAMOTO
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ
写真:塚本 進

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図:物理モデルとデータ駆動による疲労予測手法の開発

鉄鋼材料の特性・性能を決定する最も重要な因子としてミクロ組織があるが、その予測は簡単ではない。最終的なミクロ組織は、凝固や固相変態などを経て決定されるが、これら過程は鋼材組成や熱履歴などに強く影響を受けるからである。そこで、種々の鋼材・溶接金属に対して変態特性を表す連続変態冷却線図(CCT図)を実験的に求め、既存データを加えてデータベースを作成している。このデータベースは、任意組成でのCCT図予測やフェーズフィールド法による組織予測にも利用できる。また、溶接熱影響部(HAZ)各点での応力-ひずみ曲線、HAZ組織観察判別、旧γ粒成長観察などのデータ採取を進め、組織予測および性能予測で利用できるようにする。

写真:南部 将一

高温構造部材のクリープ変形中における組織評価と組織予測

キーワード
耐熱鋼、クリープ、析出物、析出シミュレーション、計量形態学
南部 将一SHOICHI NAMBU
東京大学 大学院工学系研究科マテリアル工学専攻

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図:高温構造部材のクリープ変形中における組織評価と組織予測

高Cr耐熱鋼など高温構造部材に対して、より高温・高圧力での使用が求められており、そのためには高温・長時間におけるクリープ強度予測が必須である。このクリープ強度に影響する因子として母相中の析出物やサブグレイン組織が挙げられ、クリープ強度予測のためには、これら組織の時間変化に対する評価だけでなく組織予測手法を開発する必要がある。本研究では、計量形態学に基づいた組織評価や、元素濃度や析出物の不均一性評価などを行い、クリープ強度との関連性について検討する。また、様々な析出物に対して核生成サイトを考慮した析出や成長の検討が可能である数値シミュレーションを行い、耐熱鋼の組成や組織が長時間の析出物変化に及ぼす影響について検討し、クリープ強度予測を試みる。

構造材料の熱力学データベース構築およびPhase-Field法との連成シミュレーションによるミクロ組織予測

キーワード
鋼材、変態特性、ミクロ組織
大沼 郁雄IKUO OHNUMA
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ
写真:大沼 郁雄
大出 真知子MACHIKO ODE
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ
写真:大出 真知子

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図:構造材料の熱力学データベース構築およびPhase-Field法との連成シミュレーションによるミクロ組織予測

鉄鋼材料における液相、γ相、α(δ)相および化合物相の相平衡を、FE-EPMA、TEM、STEM、熱分析等の実験により検証し、CALPHAD(Calculation of Phase Diagrams)法により熱力学パラメータを評価します。構築した熱力学データベースとPhase-Field法の連成シミュレーションにより、構造材料の溶接部の溶接金属と熱影響部(HAZ)に生じる凝固(図)・粗大化・固相変態を介した組織形成過程を再現し、高精度かつ高効率にミクロ組織を予測するシステムの構築を推進します。得られたミクロ組織データを性能予測システムの入力データとして提供します。

写真:大野 宗一

フェーズフィールド法を核とする凝固組織形成予測モジュールの開発

キーワード
フェーズフィールド法、デンドライト成長、結晶粒成長
大野 宗一MUNEKAZU OHNO
北海道大学 大学院工学研究院

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図:フェーズフィールド法を核とする凝固組織形成予測モジュールの開発

溶融溶接部における凝固組織と熱影響部における結晶粒組織を予測可能な計算モジュールを、フェーズフィールド法を用いて開発する。凝固組織形成に関しては、溶接金属の凝固結晶粒のサイズ・形態、そして偏析挙動を解析することを可能にするために、多元系合金の凝固における自由境界問題を再現する高精度フェーズフィールド・モデルをCALPHAD法とカップリングすることで実用合金系に適用可能な高い汎用性を有したモジュールの開発に取り組む。結晶粒組織に関しては、熱影響部における不均一温度場の影響とピン止め粒子の影響を考慮したマルチ・フェーズフィールド法をベースに、高効率アルゴリズムを導入した高速な計算モジュールの開発に取り組む。

写真:山中 晃徳

多元合金鋼の拡散型固相変態による組織形成のフェーズフィールドモデリング

キーワード
マルチフェーズフィールド法、固相変態、鉄鋼材料
山中 晃徳AKINORI YAMANAKA
東京農工大学 大学院工学研究院

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図:多元合金鋼の拡散型固相変態による組織形成のフェーズフィールドモデリング

マルチフェーズフィールド法を用いて、実用合金鋼で生じる拡散型固相変態によるミクロ組織形成の3次元シミュレーションを可能とするプログラムコードを開発する。本研究では特に、図に示すような合金鋼の連続冷却プロセスで生じるオーステナイト→フェライト変態を解析するために、計算状態図(CALPHAD)法で得られる合金の化学的自由エネルギーを利用できるシミュレーション法を確立する。さらに、過去の研究や本プロジェクトで蓄積された膨大な実験結果を活用し、高精度なミクロ組織形成シミュレーションを実現するために、異分野の研究者との協働によりアンサンブルカルマンフィルタなどの各種データ同化を用いて初期状態の推定やパラメータ同定方法の開発も行う。

写真:小山 敏幸

フェーズフィールド法に基づく組織予測システムの開発とデータ同化に基づくパラメータ最適化

キーワード
マルチフェーズフィールド法、固相変態、鉄鋼材料
小山 敏幸TOSHIYUKI KOYAMA
名古屋大学 大学院工学研究科

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図:フェーズフィールド法に基づく組織予測システムの開発とデータ同化に基づくパラメータ最適化

フェーズフィールド(PF)法は、メゾスケールの不均一な材料組織を計算する強力な手法として、近年大きく進展している計算法の1つである。本研究では、マテリアルズインテグレーション(MI)の基本概念の下、PF法による相変態・組織形成の計算モジュールを軸足に、高強度鋼の溶接現象を例題として、材料設計の計算環境構築を進めている。図は(α+γ)二相組織から、低温硬質相β(パーライトやベイナイト等)が形成および成長するシミュレーション結果である。また組織シミュレーションの計算精度は、計算の中で使用される各種の物質パラメータ値に依存するので、本研究では、データ同化などの逆問題を用いたPFシミュレーション内のパラメータの最適化法構築にも取り組んでいる。

物理モデルとデータ駆動による疲労予測手法の開発

キーワード
疲労、有限要素法、結晶塑性、機械学習
D62ユニット代表者 写真:榎 学 写真:白岩 隆行
榎 学MANABU ENOKI
東京大学 大学院工学系研究科
白岩 隆行TAKAYUKI SHIRAIWA
東京大学 大学院工学系研究科

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図:物理モデルとデータ駆動による疲労予測手法の開発

構造材料は長期間使用され安全に直接関わることから、その疲労性能を評価することが重要である。物理モデルとデータ駆動の2つのアプローチによって、材料の組織情報から疲労性能を高精度に予測する解析手法を開発する。物理モデルでは、結晶塑性を考慮したき裂発生・微小き裂進展モデルの構築を行い、溶接構造のように金属組織に分布が存在する場合にも適用可能な手法を提案する。データ駆動による手法では、まず各研究機関で蓄積されている膨大な疲労データベースを類似度により分類し、さらに重回帰分析やニューラルネットワーク、ベイズ推論など機械学習手法を用いて、疲労性能データを統計的に解析する。これらの手法により、材料開発から社会実装までに要する時間を短縮することを目指す。

写真:粟飯原 周二

マルチスケール・マルチフィジクスによる鉄鋼材料の強度靭性の研究

キーワード
鉄鋼材料、破壊力学、溶接冶金、マイクロメカニクス、構造物信頼性
粟飯原 周二SHUJI AIHARA
東京大学 大学院工学系研究科システム創成学専攻

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図:マルチスケール・マルチフィジクスによる鉄鋼材料の強度靭性の研究

構造物に使用される鋼材の高張力化や使用環境の過酷化に伴い、鉄鋼材料には従来より高い靱性レベルが要求されている。鋼の靭性向上には結晶粒の微細化をはじめとするミクロ構造の制御が有効であることはよく知られているが,ミクロ構造と靭性の関係には未解明な点が多く、むしろ、経験に基づくものが多い。特にへき開破壊は最弱リンク支配であることがミクロ組織と靭性の関係に関するモデル化を困難としている。靭性の解析に適用可能なミクロ破壊挙動解析モデルを開発するととともに、構造物レベルの破壊強度評価にも適用可能なシームレスな研究を行っている。

写真:川畑 友弥

鋼材の破壊マイクロメカニズム解明への新しいアプローチと最適材料配置組み合わせの提案

キーワード
鋼、高速破壊、マイクロメカニズム、材料最適配置
川畑 友弥TOMOYA KAWABATA
東京大学 大学院工学系研究科システム創成学専攻

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図:鋼材の破壊マイクロメカニズム解明への新しいアプローチと最適材料配置組み合わせの提案

コスト・リサイクル性などから今後も最重要な構造材料であり続ける鋼材は、そのマルチスケール組織構造から複雑な破壊形態を示す。特に甚大な被害を引き起こす可能性の高い脆性破壊挙動については複雑さとサイズ階層の多さに加え高速現象であることから破壊メカニズムの完全な理解には至っておらず、材料の改善手段は実験的トライアンドエラーに頼っている。本課題に対し、可能な限りその場観察を重視した現象解明とコストを考慮したシミュレーションツールの開発を行う。革新的な破壊力学モデルを構築しマクロレベルでの材料配置も含め次世代の先進材料の開発指針を得る。図は鋼の脆性破壊時に進展抵抗となる粒界部分のブリッジング様相を負荷中のX線CT像として撮影したものである。

写真:柴沼 一樹

疲労損傷による材料経年劣化現象予測のための革新的力学モデル

キーワード
疲労損傷、寿命予測、微小亀裂、マルチスケール、モデル統合化
柴沼 一樹KAZUKI SHIBANUMA
東京大学 大学院工学系研究科

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図:疲労損傷による材料経年劣化現象予測のための革新的力学モデル

疲労は構造物の最も主要な損傷原因のひとつとされ、疲労寿命の定量的な予測は新規材料開発および既設構造物の維持管理の両面で極めて重要な課題である。しかし、材料・構造物の疲労強度は材料組織に起因した大きなばらつきを有することが知られており、材料組織と疲労強度の関係を定量的に予測可能なモデルや手法は確立されていない。特に、亀裂長さが結晶粒サイズと同程度である「微小亀裂」の進展挙動の定量的予測は長年未解決の課題である。本研究では、転位論に基づく亀裂と粒界の相互作用理論を基礎として、結晶組織因子の空間分布と亀裂の進展形態を合理的にモデル化し、これと巨視的な有限要素法と連成することで、これまでにない革新的な材料の疲労強度予測モデルの構築に取り組んでいる。

MIを用いた一貫予測・応用研究の展開

キーワード
ワークフロー構築、クリープ予測技術、航空機材料展開
出村 雅彦MASAHIKO DEMURA
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ
写真:出村 雅彦
伊津野 仁史HITOSHI IZUNO
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ
写真:伊津野 仁史

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MIシステム開発プロジェクトでは、組織予測、性能予測、特性空間において開発するモジュール群をつなぎあわせて、プロセスから組織、特性の予測を経て、最終的に性能予測を行うシステムを開発している。モジュールの開発は順調に進んでおり、ここからはモジュールをつないで一貫予測・応用を行う研究が重要となる。

我々のグループでは、プロジェクトで設定している例題を対象に、実際にモジュールをつないでどの程度の予測が可能か検証しつつ、MIを応用するための研究を行う。特に、結晶塑性モデリングを取り込んだワークフローを構築していく。研究で明らかになった知見を統合システム開発ユニットをはじめ他グループにフィードバックして、MIシステム開発に貢献する。

図:MIを用いた一貫予測・応用研究の展開

溶接部の熱影響組織における局所的・物理的な疲労データベースの開発

キーワード
鋼材、変態特性、ミクロ組織
西川 嗣彬HIDEAKI NISHIKAWA
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ
写真:西川 嗣彬
古谷 佳之YOSHIYUKI FURUYA
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ
写真:古谷 佳之

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図:溶接部の熱影響組織における局所的・物理的な疲労データベースの開発
図2:溶接部の熱影響組織における局所的・物理的な疲労データベースの開発

疲労寿命の大部分を占める疲労き裂の発生寿命と初期き裂(微小き裂)の進展寿命は、材料の微視組織に敏感である。材料の組織情報と疲労特性の相関は、多様な熱影響組織を有する溶接構造物において、高精度な疲労寿命推定のために特に重要な情報となる。そこで、溶接熱影響部(HAZ)の組織と疲労特性の関係を明らかにするために、HAZを模擬した熱処理材を用いた疲労データベースを構築する。さらに、疲労挙動の物理的、力学的なモデル化を念頭に、疲労き裂の発生寿命と進展寿命に分けた疲労データベースの開発を進める。図はHAZ模擬材の疲労き裂の発生挙動と微小疲労き裂進展特性の例であり、組織によるき裂進展抵抗の差が現れている。これらの疲労データにより性能予測システムの開発に貢献する。

写真:横堀 壽光

応力集中部を有する構造体中の水素輸送挙動解析シミュレータの構築

キーワード
水素脆化、水素拡散、数値解析、αマルティプリケーション法、FEM-FDM 法
横堀 壽光TOSHIMITSU YOKOBORI
帝京大学 本部戦略的研究拠点材料強度科学研究室

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図:応力集中部を有する構造体中の水素輸送挙動解析シミュレータの構築
図2:応力集中部を有する構造体中の水素輸送挙動解析シミュレータの構築

水素脆化の問題において、安全維持に関わる実用化研究という観点からは、応力集中部を有する構造体中における水素輸送挙動の正確な解析が重要である。この問題について、応力駆動力項に合理的な重みを与えて、応力駆動力項の影響を発現させるαマルティプリケーション法を提案し、さらに、応力解析を有限要素法(FEM)で行い、拡散解析を有限差分法(FDM)で行うFEMーFDM(ハイブリッド法)を提案して、合理的な水素凝集挙動を現実的な計算時間で行える手法を開発してきている。本研究プロジェクトでは、水素拡散解析プログラムのコード化を行うと共に、材料性能グループと連携して、本手法を用いて、溶接部の水素割れの問題解決に取り組んでいる。

高温構造部材のクリープ損傷と破壊の評価

キーワード
耐熱鋼、溶接継手、クリープ、損傷力学、破壊力学
田淵 正明MASAAKI TABUCHI
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ
写真:田淵 正明
松永 哲也TETSUYA MATSUNAGA
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ
写真なし

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図:高温構造部材のクリープ損傷と破壊の評価

CO2排出量削減のために石炭火力発電プラントの高効率化が重要な課題となっている。現在最も効率の高い600℃級超々臨界圧(USC)プラントで主要構造部材として使用されている高クロム耐熱鋼は優れたクリープ強度を有しているが、高温長時間の使用では溶接部のクリープ強度低下が問題となっている(右図)。本研究では、溶接構造部材のクリープ寿命を予測するために必要なデータベースと、損傷力学や高温破壊力学に基づく計算モジュールをMIシステムに組み込む。更に、組織予測システムや特性空間分析システムとの連携によって、高温構造部材の寿命予測精度を改善することが研究の目標である。

写真:渡邊 育夢

金属材料組織と変形特性を関連付ける数理モデルの開発

キーワード
連続体力学、マイクロメカニクス、ICME
渡邊 育夢IKUMU WATANABE
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ

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図:金属材料組織と変形特性を関連付ける数理モデルの開発

連続体力学に基づいて金属材料組織とクリープ変形特性を関連付ける数理モデルを開発する。ここでは、実験データ、転位論や冶金学の理論式、原子シミュレーションおよびフェーズフィールド計算などの数値解析結果を数理モデルに統合し、その平均的応答としてバルク特性を概算する。特にクリープ変形では温度・応力域で変形機構が異なるため、変形機構図と連携し、各変形機構の競合関係を表現した数理モデルを開発する。また、数理モデルの開発においては微視スケールでの現象の解析的表現(いわゆるマイクロメカニクス)に注力し、パソコン程度の規模の計算機で評価可能な技術を目指す。

実用鋼溶接部の組織データベース構築と疲労・水素脆化特性予測

キーワード
溶接部、ミクロ組織、疲労、低温割れ、非破壊検査
  • 写真:石川 信行
    石川 信行NOBUYUKI ISHIKAWA
  • 写真:伊木 聡
    伊木 聡SATOSHI IGI
  • 写真:児玉 俊文
    児玉 俊文TOSHIFUMI KODAMA

JFEスチール株式会社 スチール研究所

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図:実用鋼溶接部の組織データベース構築と疲労・水素脆化特性予測
図 実用鋼溶接部のミクロ組織変化

実用鋼溶接部のミクロ組織データベース構築と組織形成過程等の解析により、モデリングによる組織予測結果の整合性を検証し組織予測システムの高精度化に反映する。また、疲労特性及び水素脆化(低温割れ)特性予測システム構築のために、モデル材料の疲労試験や低温割れ実験を実施すると共に、公知データの収集も実施し、特性データベースの構築を行う。さらに、疲労き裂発生・伝播と組織の関係解明や溶接欠陥検出技術の評価、低温割れ発生条件の解析等により疲労・水素脆化性能予測システムの高精度化を検討する。

実用鋼での溶接組織再現とクリープ性能予測技術の検証

キーワード
耐熱鋼、クリープ、溶接組織再現
  • 写真:山岡 弘人
    山岡 弘人HIROTO YAMAOKA
  • 写真:猪瀬 幸太郎
    猪瀬 幸太郎KOUTAROU INOSE
  • 写真:松岡 孝昭
    松岡 孝昭TAKAAKI MATSUOKA

株式会社IHI 技術開発本部 生産技術センター

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図:実用鋼での溶接組織再現とクリープ性能予測技術の検証

溶接組織再現技術の開発と組織予測システムの検証および性能評価最適化技術の開発と性能予測システムの検証を行う。実用鋼を中心として、各種溶接方法にて溶接部組織を再現し、組織予測システムにおけるデータ取得と検証を実施する。また、Cr-Mo鋼などの耐熱鋼にて溶接継手を作製し、クリープ試験を実施することでデータ取得の検証を実施する。実施に当たっては実構造物を想定した応力模擬試験も採用することで、性能予測システムの実用性も検証する。図は共通試料の溶接部外観と断面組織および内圧クリープ試験用1Cr-0.5Mo鋼配管継手外観。

アルミニウム溶接構造体の組織、性能予測

キーワード
アルミニウム、溶接、熱影響部、ミクロ組織、機械的特性
  • 写真:高橋 功一
    高橋 功一KOUICHI TAKAHASHI
  • 写真:岡田 俊哉
    岡田 俊哉TOSHIYA OKADA
  • 写真:岩村 信吾
    岩村 信吾SHINGO IWAMURA
  • 写真:蓬田 翔平
    蓬田 翔平SYOUHEI YOMOGIDA
  • 写真:荒木 俊雄
    荒木 俊雄TOSHIO ARAKI

株式会社UACJ 技術開発研究所

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図:アルミニウム溶接構造体の組織、性能予測

アルミニウム溶接構造材は船舶、自動車をはじめ幅広く使用されているが、合金、溶接法、溶接条件の違いによる溶接構造材の機械的特性変化は完全には予測できていないため、製造/施工条件から、組織予測、さらには性能予測ができれば産業的な効果は極めて大きい。本研究ではAl-Mg系合金のMIG溶接における組織、性能予測システムの完成を目標とする。達成する項目としては、①母材、溶加材の組成と溶接条件からの溶接部および熱影響部(HAZ部)の組織予測、②溶接部およびHAZ部の強度予測、③溶接継ぎ手全体の強度および疲労強度予測である。当所では、この予測システムを完成させるための組織および機械的特性のデータベースを構築するとともにシステムの有用性を評価する。

高強度溶接継手の組織因子の解析と脆性破壊特性予測モデルの検証

キーワード
溶接接合部、硬質第二相組織、脆性破壊、超音波探傷、欠陥検出限界
岡崎 喜臣YOSHITOMI OKAZAKI
株式会社 神戸製鋼所
技術開発本部
写真:岡崎 喜臣
高枩 弘行HIROYUKI TAKAMATSU
株式会社 神戸製鋼所
技術開発本部
写真:高枩 弘行

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図:高強度溶接継手の組織因子の解析と脆性破壊特性予測モデルの検証

複雑な熱履歴を経て形成される溶接接合部の性能予測システム構築に向け、溶接部の組織予測を可能とする組織データベースを構築するとともに、これら組織因子が脆性破壊特性に及ぼす影響を検討する。まずは実用鋼の脆性破壊起点となる硬質第二相組織の形態を明らかにし、引き続き結晶粒径の影響を調査していく。また、組織以外の影響因子として欠陥にも着眼し、超音波探傷における欠陥検出限界を決定する要因ついて、各種溶接組織に対する超音波伝搬特定の実測およびシミュレーションにより明らかにすることで、溶接継手における信頼性に係るデータベースを構築する。

D63 ユニット代表者
写真:井上 純哉

不確定性を考慮した予測システム基盤の構築

キーワード
経験則、物理モデル、データベース、不確定性、情報統計力学、予測システム
井上 純哉JUNYA INOUE
東京大学 先端科学技術センター

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構造材料開発における日本の強みは、様々な材料開発において培ってきた膨大なデータや先進的な知見にあり、これらを有効に予測システム開発に取り込むことが重要となる。また一方で、構造材料開発固有の課題として現象の複合性や競合性、組織の不均一性、データベースに含まれる不確定性などがあり、これらを考慮した予測システムの構築が重要となる。我々のグループでは、本MIプロジェクトで開発される経験則や物理モデルを用いたモジュールと様々なデータベースに情報統計力学のアプローチを適用することで、組織や性能予測に有効となるモデル選択や物性パラメータの推定をその不確定性を含めて可能にするモジュールの構築を目指す。

図:不確定性を考慮した予測システム基盤の構築

フェーズフィールド法に資する4次元変分法に基づくデータ同化法の開発

キーワード
データ同化、4次元変分法、フェーズフィールド法
長尾 大道HIROMICHI NAGAO
東京大学 地震研究所
研究室website
写真:長尾 大道
伊藤 伸一SHIN-ICHI ITO
東京大学 地震研究所
写真:伊藤 伸一

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データ同化は、数値シミュレーションモデルと実験データとをベイズ統計学の枠組みで融合し、モデルパラメータ推定や将来予測を可能にする計算基盤技術である。我々は、構造材料分野における組織予測および新規材料提案を目指し、同分野において主流の数値計算法であるフェーズフィールド法が取り扱うような、自由度が大きいモデルに対しても適用可能な4次元変分法に基づく新しいデータ同化法を開発した。本手法により、事後分布を近似する多変量正規分布の分散共分散行列の逆行列に含まれる、推定値の不確実性を表す要素を、2階4次元変分法を用いて高速評価することが可能になった。この不確実性は、実験デザインの計画立案およびその最適化を図る上で、重要な情報をもたらすものと考えられる。

図:フェーズフィールド法に資する4次元変分法に基づくデータ同化法の開発
写真:澁田 靖

原子論に基づく物性パラメータ推定

キーワード
分子動力学、大規模計算、物性値導出
澁田 靖YASUSHI SHIBUTA
東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻

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図:原子論に基づく物性パラメータ推定

近年の計算機環境の飛躍的向上により、数値解析手法で取り扱える時空間スケールが飛躍的に広がってきた。図は分子動力学法シミュレーション(約1200万原子)により純鉄過冷融液から核生成・凝固を経て生成された結晶粒である。実際の計算からは全原子の座標情報のみが得られ、ボロノイ解析やクラスター解析などを多段階に行うことで組織形状や界面諸物性が得られる。物性値測定とは、個々の原子が持つ膨大な情報を何らかの物理法則に基づき圧縮し、測定可能な代表値として抽出することに他ならない。元来、実験を通じ無意識のうちに行ってきたこれらの情報圧縮を計算機の中で再現し、構造材料組織に関連する物性値やパラメータを原子論の立場から推定することを目指す。

写真:足立 吉隆

人工知能を使った材料科学

キーワード
人工知能、画像認識、3D4D、材料ゲノム、deep learnikng、鉄鋼材料
足立 吉隆YOSHITAKA ADACHI
名古屋大学 大学院工学研究科

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図:人工知能を使った材料科学

本研究では、先端人工知能を材料科学に融合させる研究に取り組んでいる。そのアプローチとして、モデリングとともに、データサイエンスに注目している。“要因(組織)”と“結果(特性)”の関係を把握することを目的として、ベイズ推定、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシンなどによる機械学習を適用することに加えて、畳み込みニューラルネットワークに基づいたディープラーニングによる画像識別にも取り組んでいる。並行して、より多くの情報を含む三次元組織を高効率で取得する全自動シリアルセクショニング3D顕微鏡の開発と位相幾何学に基づいた材料ゲノムの抽出を行っている。

構造材料データベース

キーワード
鋼材、変態特性、ミクロ組織
山﨑 政義MASAYOSHI YAMAZAKI
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ
写真:山﨑 政義
細谷 順子JUNKO HOSOYA
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ
写真:細谷 順子

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図:構造材料データベース

物質・材料研究機構の構造材料データシートの疲労およびクリープデータを中核として文献データなどを収集・整理して構造材料データベースを整備する。また、SIP-MIで得られた構造用金属材料およびそれらの製造プロセスに関するデータも取り込み構造材料の統合データベースを構築する。データはインターフェイスを介して特性予測および性能予測のための各種シミュレーションソフトおよび機械学習に供する。

写真:横田 秀夫

材料組織の特性空間表現のための画像処理を用いた三次元組織特徴抽出手法の開発

キーワード
画像処理、三次元特徴抽出、材料組織
横田 秀夫HIDEO YOKOTA
国立研究開発法人理化学研究所 画像情報処理研究チーム
研究紹介website

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図:材料組織の特性空間表現のための画像処理を用いた三次元組織特徴抽出手法の開発

鉄鋼組織の特性空間表現のための特徴抽出を目指し、計測画像からの画像処理による組織特徴の数値表現手法の開発に取り組む。三次元計測手法の発展に伴い、鉄鋼組織の三次元計測データが蓄積されてきている。鉄鋼組織の三次元幾何形状は鉄鋼材料の特性と連関しており、この組織特徴を研究者の主観によることなく、客観的に定量化することが肝要となる。これまでに,画像処理を用いて、組織の三次元幾何形状の特徴を抽出する手法を開発してきており、さらにこれに組織学の知見を反映させた新たな特徴抽出の手法を開発することを目指す。さらに、画像処理環境を他機関に提供し、その利用履歴も活用しながら、特徴抽出のための画像処理手法の知見を蓄積し、有用な特徴抽出手法の確立に取り組む。

D64ユニット代表者
写真:渡邊 誠

MI統合システムのためのDBを利用した機械学習モジュールの開発

キーワード
機械学習、ベイズ推定、重回帰分析、CCT曲線、クリープ特性
渡邊 誠MAKOTO WATANABE
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ

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図:MI統合システムのためのDBを利用した機械学習モジュールの開発

材料組織予測や材料性能予測においては、様々な物性値や敷居値が必要となるが、このようなパラメータは必ずしも明らかではない。マテリアルズインテグレーション(MI)システムの実現においては、このような不確かなパラメータをデータベース(DB)から推定し、フェイズフィールド法や有限要素法といった数値解析へ受け渡すことが重要である。そこで、構造材料DBに対して、重回帰分析やベイズ推定といった機械学習を適用し、材料物性を推定可能なモジュールの開発を行う。材料組織予測において重要な連続冷却変態曲線、おおよび性能予測において重要なクリープひずみ速度の推定を対象に技術開発を進め、将来的にはより汎用化した推定モジュールのMIシステムへの搭載を目指す。

写真:源 聡

構造材料データベース

キーワード
マルチスケール計算、モジュールやデータベースの統合、インベントリシステム
源 聡SATOSHI MINAMOTO
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ

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本プロジェクトで実現を目指しているMI統合システムとは、材料の持つ疲労寿命などの性能を、材料のミクロ組織を機軸にして予測しようとするものである。そのためには、従来の経験式のみならず、理論に立脚した精度の高い解析モジュールと、信頼性の高い実験データを機械学習などの手法を援用して有機的に結合することが望まれる。さらに、マルチスケール的に現象を取り扱う必要があるために、データの連結性、誤差評価、スケール変換などの処理を行うシステムを実現する必要がある。これにより、様々な材料、ユーザの要望に合致する材料性能の評価方法を提案できる仕組みの構築をめざす。

図:構造材料データベース
写真:門平 卓也

特性空間インベントリの構築

キーワード
データインベントリ、特徴量、オントロジー
門平 卓也TAKUYA KADOHIRA
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ

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本プロジェクトが達成すべき重要な目標の一つが、自己成長可能なMI統合システムの実現である。この目標を達成するためには、システムで扱っている情報をできるだけスマートに再利用しながら、様々なユーザの知見も取り入れつつ、新たな知見を獲得していくような仕組みを構築することが必要である。そうした仕組みの礎となるのが、システムで用いられている種々の特徴量やソフトウェアツールの一元的な登録簿(インベントリ)である。システム上で動作するあらゆるアプリケーションが、この登録簿の情報を参照できるようにすることで、上記の目標達成に貢献することができる。本研究では、このような登録簿を複数のユーザの集合知としてつくり上げることができるようなサブシステムの構築を目指している。

写真:芦野 俊宏

セマンティック・ウェブ技術に基づく物質・材料データの構造と知識表現に関する研究

キーワード
データ・知識表現、オントロジー、セマンティック・ウェブ
芦野 俊宏TOSHIHIRO ASHINO
東洋大学 国際地域学部

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図:セマンティック・ウェブ技術に基づく物質・材料データの構造と知識表現に関する研究

構造材料の信頼性に関しては古くから数多くの研究がなされ、得られた理論式、経験則、知見等が蓄積され、これらをエキスパートシステムなどの形で記述しようとする試みも複数行われている。しかしながら、材料特性に関する知識体系には、加工からミクロ組織、ミクロからマクロの特性に至る段階において意味論的なギャップが多数存在しており、これを一貫した知識ベースシステムとして構築するには無理がある。本研究では、データ、数式、断片的なルールなどをセマンティック・ウェブという統一した記法で記述して互いにリンクし、知識のライブラリとして検索・参照し、各機関・企業などが独自のデータやルールを付加するためのコアとなるコンテンツ及びプラットフォームの研究開発を行う。

MIシステム用Webユーザーインターフェース基盤の開発

キーワード
設計情報システム、シミュレーションシステム、教育工学
佐久田 博司HIROSHI SAKUTA
青山学院大学 理工学部情報テクノロジー学科
写真:佐久田 博司
長谷川 大DAI HASEGAWA
北海学園大学・准教授
写真:長谷川 大

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図:MIシステム用Webユーザーインターフェース基盤の開発

分散サーバシステムの基本構造に関する知見を基にして、多様なサーバ・モジュールの疎結合を図るプロトタイプシステムの構築を目指す。構成された機能のまとまりをワークフローとして明示的に設計し、さらにその成果を保存・共有するためのユーザインターフェースおよび、APIの設計が研究の目的である。このプロトタイプは、実証システム構築のためのモデルとして、機能仕様の検討や、専門教育用のワークベンチで利用されることを期待している。図は、2015年度成果のワークフロー設計・実行・保存システムインターフェース例である。

写真:遠藤 守

構造材料分野におけるクラウドネットワーキング技術とWebグラフィックス技術に基づく可視化システムの開発

キーワード
コンピュータグラフィックス、バーチャルリアリティ、クラウドネットワーキング
遠藤 守MAMORU ENDO
名古屋大学 大学院情報学研究科

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図:構造材料分野におけるクラウドネットワーキング技術とWebグラフィックス技術に基づく可視化システムの開発

本課題では構造材料分野での活用を目的とした、クラウドネットワーキング技術とWebグラフィックス技術に基づく可視化システムの開発を行う。構造材料開発にかかる時間を短縮するため、複数のシステムから出力されるシミュレーション結果をネットワーク的に共有し、データの効率的活用を図る。またWebグラフィックス技術により汎用ウェブブラウザ上の2次元ないしは3次元空間に高速描画可能な可視化モジュールを設計開発する。ネットワーク間を伝送するデータについては相互運用性を確保しつつ、可視化を前提としたデータ構造の標準化作業が重要である。統合システムにおいてはオープンなネットワーク環境以外に、秘匿性を確保した環境での運用も確保する必要があるため、情報セキュリティを考慮したシステム開発を行う。

写真:伊藤 海太

セキュアな仮想コンピュータネットワーク上でのワークフロー開発

キーワード
ワークフロー、クラウドコンピューティング、セキュアシステム
伊藤 海太KAITA ITO
国立研究開発法人 物質・材料研究機構
統合型材料開発・情報基盤部門 SIP-MIラボ

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図:セキュアな仮想コンピュータネットワーク上でのワークフロー開発

MIシステムの開発にあたっては、材料の組織と性能を予測するために多様なソフトウェアモジュールをフレキシブルに接続できることが求められる。従って、モジュール群が様々な研究グループによって開発されている初期段階では特に、複数のOSやミドルウェアを横断するワークフローを定義できるシステムが必要である。一方、部外秘のデータを取り扱うため、このワークフロー開発はデータ流出防止が担保されたセキュアな環境内で完結していなければならない。

本研究では、外部ネットワークから完全に隔離されていながらリモートアクセスが可能なプライベートクラウドの構築を進めている。さらに、その上の仮想コンピュータ群を研究開発環境として、ワークフローの実装などを進めている。

写真:小野寺 秀博
小野寺 秀博
HIDEHIRO ONODERA
連携コーディネータ

計算科学を活用して材料の微視組織を予測し、さらに特性の予測につなげることは、材料研究の究極の目的です。複雑な材料組織の形成や材料特性の発現には、複数の機構が関与しており、単一の機構によるシミュレーションだけでは製品の性能までを予測できていないのが現状です。理論、シミュレーションだけでなく、蓄積されてきた膨大な実験や計算データも活用した統合的な手法は新しい試みです。最近の理論、シミュレーションや人工知能に代表されるデータ処理技術の目覚ましい進展が、この挑戦を可能としました。このプロジェクトで材料分野の画期的な研究ツール群が開発されることを確信しています。