戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)

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第10回SIP「革新的構造材料コロキウム」
「材料のクリープ変形機構」

SIPプロジェクトでは、金属材料、無機材料、有機材料、そして複合材料も含めた構造材料を対象として研究が進められています。これらすべての材料の変形を本質的に理解するには、材料の種別を問わず、包括的で普遍的な理論構築が望まれます。しかし、その議論の前に、まずは材料固有の特徴を考慮した各論も必要であり、それらの理解の深化から統一的な議論へと発展させることが期待されます。このような観点から、前回のコロキウムでは、材料の変形と破壊、特に“塑性変形とき裂成長” に着目した討議を行いました。今回コロキウムでは、金属・セラミックスおよび高分子材料のクリープ変形における現象と機構の類似性と特異性に着目して議論します。

金属およびセラミックス材料のクリープ変形は転位、空孔、ボイドにより発現し、高分子材料においては粘弾性機構により発現しますが、ボイド、クレーズの損傷も生じます。今回のコロキウムでは、それぞれの材料における重要かつ特徴的なクリープ変形機構を紹介し、さらに材料間の枠を越えて共通するクリープの現象論的考察を行って、その理解を深め、革新的構造材料の研究・開発段階で直面する力学特性の諸問題に対する解決の糸口を探ります。

開催概要

開催日時
平成30年 3月9日(金)13:30~17:00
開催場所
東京大学先端科学技術研究センター  4号館 2階講堂
世 話 人
横堀 壽光(帝京大学)

プログラム (敬称略)

13:30-13:40  はじめに
横堀 壽光(帝京大)
13:40-14:25  非平衡科学的手法に基づくクリープ・疲労相互作用条件下でのき裂成長寿命則         -Ni基超合金(CM247LC、IN100合金)およびP92鋼切り欠き材を例として-
同上
14:25-15:10  セラミックスの高温クリープ –変形と破壊-
大司 達樹(産総研)
15:25-16:10  高分子クリープ現象の基礎とナノスケール粘弾性解析技術の最新の展開
中嶋 健(東工大)
16:10-16:55  ディスカッション
(座長 横堀 壽光)
17:00~     懇親会 (場所・会費は下記)

懇親会

時間
17:00~18:30
会場
東京大学先端科学技術研究センター4号館 1階オープンスペース
会費
1,000円
※終了後に、気軽に講演者、参加者間で,時間内には出来なかった質問やお話をして頂けます。お気軽に是非ご参加下さい。

コロキウムとは?

コロキウム=ディスカッションを伴うシンポジウム

本コロキウムの目的

材料の種類を問わずに靱性を向上させる方法を整理し、学術的な側面から材料の靱性向上(高靭性化)を最大にするための組織を展望し、実際の材料開発に応用する方法などを議論することを目指します。

このような議論を行うために金属材料、金属間化合物材料、セラミックス材料、高分子材料、複合材料の分野から材料の種類を問わない高靭性化機構を議論することを目的とする。