イノベーションシステム整備事業

先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラム

Creation of Innovation Centers for
Advanced Interdisciplinary Research Areas Program

研究開発

大学等と企業が、計画段階から対等の立場で連携し、将来的に我が国の経済・産業の国際競争力の強化に
寄与するような成果をもたらすことを明確に意識した研究開発を実施する。

平成19年度採択
 国立大学法人 九州大学 『先端融合医療レドックスナビ研究拠点』  
http://redoxnavi.kyushu-u.ac.jp

1
臨床適合型レドックススキャナーの製作

オーバーハウザー効果MRI (OMRI)は間接的なフリーラジカル画像化装置であり、生体レドックス計測に有用である。そこで、臨床応用に向け、高感度OMRI装置を実現する。また、レドックス対応内視鏡システム、小型手術支援システム、画像誘導技術の三つの要素技術を開発、統合し、生体レドックス対応手術支援システムを構築する。
社会的価値:生活習慣病等の患者・予備軍は1,000万人を超える。消化管等の表層がんの発見率が向上する。
経済的価値:新しい計測装置市場を創出する。患者の身体的・経済的負担は大幅に低減される。
予想市場規模/予想達成時期: 十数億円/実施期間終了後5年後
これまでの成果:臨床適合型OMRIの試作を行った。内視鏡先端の鉗子口へ挿入可能なOMRI撮影用コイルを作製した。
協働機関:日本電子㈱、 富士電機㈱、 HOYA㈱


2
質量分析による病態メタボロミクスの確立

マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)法を代謝物測定に応用し、創薬研究に用いるための質量分析システムを基盤とした病態メタボロミクス新領域を確立するために、迅速分析を実現する技術開発を行う。
社会的価値:質量分析により迅速な病態診断に寄与する。
経済的価値: 臨床現場で使える疾病細胞診断質量分析システムの市場を活性化する。
予想市場規模/予想達成時期:関連する生体分子解析用質量分析装置では、275億円/実施期間終了後5年後
これまでの成果: 汎用性を高め、疾病細胞診断質量分析システムとして臨床現場へその市場を拡大すべくマトリックス開発およびソフトウェア開発を行った。
協働機関:㈱島津製作所


3
糖尿病合併症治療薬および糖尿病発症予防薬シーズを創出

生体レドックスの分析、診断技術を駆使して、糖尿病性合併症および糖尿病発症抑制のための創薬・治療法開発を行う統合技術基盤を確立し、実際この技術を用いて臨床応用のための医薬品の臨床開発に資するシーズを確立する。
社会的価値:糖尿病合併症・発症抑制の新たな創薬シーズを探索することで糖尿病患者のQOLに寄与する。
経済的価値: 生活習慣病早期治療法と医薬品の開発(5〜6兆円)に寄与する。
予想市場規模/予想達成時期:生活習慣病等の全体の医療費は数兆円/創薬シーズのため上市時期は未定
これまでの成果: 抗酸化による糖尿病性血管合併症進展抑制を示す世界で初めてのエビデンスを実証した。また、糖尿病モデルに対し、標的候補を介した治療により酸化ストレス改善・腎症改善を示した。
協働機関:田辺三菱製薬㈱

4
レドックス内視鏡の開発

臨床ニーズを考慮し開発に着手したハイパースペクトルカメラ、HOYA(株)、富士電機(株)そして九州大学での産々融合研究として開始したMEMS技術による共焦点内視鏡の開発を行う。
社会的価値: レドックスイメージングを含む手術支援システムは、低侵襲治療を実現する。
経済的価値:患者の身体的・経済的負担が低減される。
予想市場規模/予想達成時期:十数億円/実施期間終了後5年後
これまでの成果: ソフト開発は終了している。臨床研究については、先端医療イノベーションセンターと連携する。また、アジア各国とも医療機器の承認加速に向けた協定を締結しており、国外での実証試験も含めて対応する。
協働機関:HOYA㈱、富士電機㈱


5
抗がん剤・遺伝子治療キャリアの開発

既存の抗がん剤の作用機序に基づき、抗がん作用の増強、がん細胞の弱点となる標的分子等の探索を行っている。また、難治がんに対する高分子ミセル内包遺伝子治療薬の開発も進めている。
社会的価値:抗がん剤やDDS/創薬分野でのイノベーション・市場を拓く。
経済的価値: がんをターゲットとした新薬および治療法が開発されれば、数千億円に達する。
予想市場規模/予想達成時期:がん腫や対象ステージで異なるため、上市時期・売り上げ予測は未定
これまでの成果:レドックスイメージングやメタボロミクスを応用し、がん化学療法効果を予測するための検査方法の検討を行っている。また、高分子ミセル型遺伝子導入用キャリアの実験室レベルでの製法、およびGMPでの製法開発を完了した。
協働機関:大鵬薬品工業㈱、日油㈱


6
医療情報ネットワークを構築

レドックスナビゲーションによって得られた情報を活用するための医療情報ネットワークシステムを構築し、 地域住民の疾患予防や健康寿命の延長に貢献する。
社会的価値: 地域住民に対して自宅や医療機関で継続的な健康支援を行い、最新のレドックス研究成果等の有益な情報をいつでも提供できる。健康情報や診療情報などの個人情報を全国に分散保管し、高い機密性と信頼性を確保できる。
経済的価値: 健康支援システムによる健康情報の蓄積・分析、特定保健指導対象者への支援、レドックス状態の変化把握により、発症前、重症化前での適切な治療を行うことによる医療費削減が見込まれる。
予想市場規模/予想達成時期: 2020年頃に健康支援サービスで6億円(予測)、医療機関の分散データ保管で19億円(予測)の市場規模を想定し、九州全域にサービス展開を開始。
これまでの成果: 高度なセキュリティを有し、操作性の高い在宅健康支援ネットワークシステムを構築した。画像や医療情報の保存対策として全国のデータセンターに分散保管する技術を検証するため、読影事業者にサービス提供を行っている。
協働機関:九州電力㈱