イノベーションシステム整備事業

先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラム

Creation of Innovation Centers for
Advanced Interdisciplinary Research Areas Program

研究開発

大学等と企業が、計画段階から対等の立場で連携し、将来的に我が国の経済・産業の国際競争力の強化に
寄与するような成果をもたらすことを明確に意識した研究開発を実施する。

平成19年度採択
 国立大学法人 東北大学 『マイクロシステム融合研究開発拠点』
http://www.rdceim.tohoku.ac.jp

1
ロボットのための触覚センサの開発

MEMSによる力センサと、乗合ウェハで作成の専用LSIとを1つのチップに集積化することによってはじめて可能となる高速・高精度センシング、割込み通信、少配線、小型、低消費電力などの特徴を併せ持つライフサポートロボットのための全身分布型触覚センサネットワークシステムを開発している。
社会的価値:人の活動を見守り、人に優しく触れあえるといった人の活動をすぐ傍らから支援する安全・安心・快適のためのロボットの実現を目指している。
経済的価値: 日本が強みを持つ人間型ロボットが日本のみならず世界的に普及する効果もあると考えられ、既存市場の置き換えでなく、新市場開拓である点が大きな特色となっている。
予想市場規模/予想達成時期:ライフサポートロボットの全世界の市場規模は、参入時2017年時は年間1億ドル規模から始まり2031年には年間800億ドル規模を超えると予測されている。
これまでの成果: 専用LSI上へのMEMS力センサの集積化、既存センサなどの汎用部品を用いた触覚センサネットワークシステムが完了し、集積化デバイスによるシステム全体の開発を行っている。該当分野において最難関の国際会議のひとつTransducer2011においてOutstanding Paper Awardを受賞した。
協働機関:トヨタ自動車㈱、 ㈱豊田中央研究所


2
集積型マイクロバイオセンサシステムの開発

医療、環境、食品分野に応用可能なバイオイメージングおよび同時多項目分析センサシステムの開発を行っている。電流検出型バイオセンサ用「バイオLSI」を乗合ウェハで作成し、これまでにない高感度かつ高速な計測に成功している。
社会的価値:医療、環境、食品分野で「安全・安心」を担保するセンシング技術として、薬剤開発分野で動物実験の代替として、工学分野で有用分子のスクリーニング技術として、また、ライフサイエンス分野で生命機能の解明のためのツールとしてこれまでにない手法を提供できる。
経済的価値:環境、健康、安全問題が顕在化し、超高齢化社会を迎える現在社会において「安全・安心」の付加価値を創造する技術として経済効果が高い。
予想市場規模/予想達成時期:DNAやたんぱく質検知などのアレー型マイクロバイオチップは、全世界で2016年に96億ドル、2020年には180億ドルに達すると予想されており、本拠点終了の2017年からの市場参入を狙っている。
これまでの成果: これまでにない高感度かつワイドレンジ(±1PA~100nA)の電流計測を高速(18〜125ms/400point)でおこなえる実用システムが完成し、酵素や細胞分化マーカーなどのバイオ分子の高感度画像化に成功している。細胞分泌物の拡散のリアルタイムイメージング結果を示す。
協働機関:㈱トッパン・テクニカル・デザインセンター、日本航空電子工業㈱


3
ゴーレイセル型集積化赤外線センサアレイ

温暖化ガスや排気ガスなどの環境モニタリングや植物工場での育成環境モニタリング、工場での安全モニタリングなどを目的とするスペクトル計測用の赤外リニアセンサを開発している。マイクロ加工技術を用いて、広い波長帯で感度をもつゴーレイセル型の赤外センサを乗合ウェハで作製のLSIと貼り合わせることで集積化している。
社会的価値: 近年、安心安全、かつクリーンな社会の実現へ向けた環境ユビキタス無線センサネットワークの必要性が高まっている。環境センシングのひとつの手段として赤外線センシングがある。本センサは、非破壊に計測でき人体にも全く影響なく安全である利点を有する。
経済的価値:環境保全、セキュリティー、民生機器など幅広い応用分野があり、経済的な価値は極めて高い。
予想市場規模/予想達成時期:超高感度赤外線検出素子の全世界での市場規模は、2017年2.6億ドル、2023年で4.6億ドルと予想されており、2017年から参入を狙っている。
これまでの成果:ゴーレイセルをマイクロ加工技術により小型化し、アレイにして動作させることに成功した。乗合ウェハで設計製作したLSI上に赤外線センサアレイ(ゴーレイセルアレイ)を製作し、赤外を高感度に計測できることを示した。
協働機関:住友精密工業㈱