イノベーションシステム整備事業

先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラム

Creation of Innovation Centers for
Advanced Interdisciplinary Research Areas Program

研究開発

大学等と企業が、計画段階から対等の立場で連携し、将来的に我が国の経済・産業の国際競争力の強化に
寄与するような成果をもたらすことを明確に意識した研究開発を実施する。

平成19年度採択
 国立大学法人 東京大学 『システム疾患生命科学による先端医療技術開発』
http://www.tsbmi.m.u-tokyo.ac.jp/index.html

事業化・製品化を目指した「出口志向の研究開発」を加速し、さらに新しいイノベーションを創出し、低コストで副作用が少なく低侵襲な革新的医薬品・医療機器の開発を参画協働機関8社とともに行う。

1
がんの先端医療技術開発:治療時間の短縮

疾患細胞からがんの標的タンパク質に対する抗体作成・標識化を行い、抗体をがん細胞へ特異的に集積させるイメージング技術開発を行うと同時に、標識抗体を用いたHIFU(高密度焦点式超音波療法)内視鏡の開発により、極めて特異性の高いがんに対する高精度低侵襲な診断・治療法の一体化を行う。
社会的価値:より早期のがんの治療が可能となる。高齢化社会における患者の大幅なQOLを改善すべく、治療時間の大幅な短縮や治療法の侵襲低減は、体力の低下した高齢者への治療も可能とする。
経済的価値:低侵襲高精度ながん根治技術および内視鏡治療の実現により、治療時間が1/3以下になり、日帰り治療も可能となる。これにより、医療費の抑制に大きく貢献する。
予想市場規模/予想達成時期:診断・治療器および治療薬別の合計として、2025年(実施期間終了後8年後)の市場規模を想定している。
● 診断・治療器:国内市場70億円;世界市場0.9億ドル
● 治療薬:国内市場300億円;世界市場19.5億ドル
これまでの成果: HIFU(集束超音波)内視鏡と抗体医薬品による新規大腸 がん治療法の開発において、本拠点で見出されたがん特異的抗原(CCA1)に対する抗体を作成、そのヒト型化に成功し、さらにこのヒト型化抗体に相変化型ナノ液滴(超音波による気化と液化の可逆的気泡化)を修飾する技術を開発した。 この抗体修飾相変化型ナノ液滴を本拠点で開発したHIFU内視鏡と組合せることにより、生体深部の高精度な画像診断と、超音波照射によるマイクロバブルの気泡化(細胞死滅)による、低侵襲超音波診断・ピンポイントのがん治療の一体化が可能となる。
協働機関:㈱未来創薬研究所、興和㈱、オリンパス㈱、日立アロカメディカル㈱


2
生活習慣病の先端医療技術開発:生活習慣病医療費の抑制

低侵襲高精度な診断医療機器による内臓脂肪定量測定法および血管・動脈硬化診断でのイメージング技術の開発と同時に、治療薬では標的タンパクの抗体・低分子化合物による早期診断・治療法の開発を行い、さらに、両技術の組み合わせの最適化による融合医療技術の開発を行っている。
社会的価値:高齢化社会において、肉体的負担の少ない早期診断による疾患合併症の低減と、経済的負担の軽減を実現することで安全・安心な診断・治療技術を開発提供することが可能となる。
経済的価値:生活習慣病関連医療費の30%抑制が可能となる。
予想市場規模/予想達成時期: 診断・治療器および治療薬別の合計として、2025年(実施期間終了後8年後)の市場規模を想定している。
● 診断器:国内市場137億円;世界市場7.8億ドル
● 治療薬:国内市場105億円;世界市場10.6億ドル
これまでの成果:メタボリックシンドローム(MS)の非侵襲・超早期診断法の開発において、糖尿病・MSの鍵分子である高分子量アディポネクチンの測定系を開発し、MSの超早期診断法を確立、心血管合併症の早期診断に有効であることを証明した。また、個別化医療・テーラーメイド医療への応用として、これをコンパニオン診断薬として使用することにより、アディポネクチン受容体活性化薬の対象患者を同定することが可能となった。さらに、従来の内臓脂肪定量測定の欠点を打破した低侵襲・高精度な腹部超音波を用いた定量的計測技術の開発を行った。
協働機関:田辺三菱製薬㈱、東レ㈱、積水メディカル㈱、日立アロカメディカル㈱、 ㈱ニコン、興和㈱