イノベーションシステム整備事業

先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラム

Creation of Innovation Centers for
Advanced Interdisciplinary Research Areas Program

研究開発

大学等と企業が、計画段階から対等の立場で連携し、将来的に我が国の経済・産業の国際競争力の強化に
寄与するような成果をもたらすことを明確に意識した研究開発を実施する。

平成18年度採択
 国立大学法人 北海道大学 『未来創薬・医療イノベーション拠点形成』
http://www.cris.hokudai.ac.jp/cris/innovahome/index.html

創薬候補化合物群の連続的創出を可能とする創薬基盤の整備にむけて
創薬候補化合物群の連続的創出を可能とする創薬基盤の整備を最終目標とし、脂質、糖鎖、構造生物学など北海道大学の強みを活かして、新規な創薬標的分子の探索、タンパク質高次構造に基づく創薬研究、疾患および創薬バイオマーカーを検出創製するための研究ツールの開発と探索研究を推進し、臨床試験に移行可能な医薬品候補化合物の創出に挑戦する。また、再生医療への展開を見据えた一連の基礎および臨床研究を展開する。

1
新規作用機序の医薬品の開発

これまでの成果:北大のもつウイルスライブラリーを用いて、平成22年に発売された抗インフルエンザ薬の開発に貢献した。また、本事業で得られた成果に基づき、1つの医薬品候補化合物が前臨床試験に入っているとともに、3つの新規創薬プログラム(感染症治療薬2件、生活習慣病治療薬1件)が開始された。さらに、平成21年2月に米国に設立し塩野義製薬が現在100%出資するエゾースサイエンスを中心に、バイオマーカー探索事業を開始した。
協働機関:塩野義製薬㈱


2
新規糖鎖マイクロアレイの開発

これまでの成果:本事業で得られた成果に基づき、平成23年度より住友ベークライトから糖鎖マイクロアレイの販売が開始された。
協働機関:住友ベークライト㈱



患者にやさしい非侵襲的個別化医療の構築にむけて
光計測技術等の要素技術を基盤とした「患者にやさしい非侵襲個別化医療」を可能とする医療機器開発や新たな医療プロセスの構築をめざし、協働機関と大学が互いに連携した研究開発テーマに挑戦する。



3
半導体検出器技術を用いた高精度PET/SPECTの開発と臨床への応用

これまでの成果:半導体技術を医療に応用する研究を進め、世界初の半導体検出器を用いたPET/SPECTを開発し、臨床に適用した。検出器の高い分解能により、頭頸部がんの低酸素領域の局在診断が可能になり、放射線治療計画に応用している。波及効果として半導体放射線検出器・モジュールの市販化、東日本大震災後の放射線検出に役立てた。
協働機関:㈱日立製作所


4
新規RIプローブの研究開発

これまでの成果:PETのイノベーションに呼応して、RIプローブを新規に開発し、病態モデル動物を用いた研究開発を推進中、臨床応用に向け大学内の橋渡し研究支援組織との連携による臨床評価に備えている。
協働機関:日本メジフィジックス㈱

5
画像誘導放射線治療装置へのPET技術の融合

これまでの成果:X線治療機とPET装置を融合させ、治療中にがんのイメージングを可能とした対向型PET搭載放射線治療装置の製品コンセプトを確立した。
協働機関:三菱重工業㈱

 


社会的価値:次世代の創薬と光計測技術を用いた個別化医療との融合研究および人材交流により、新たな創薬基盤・診断治療機器開発基盤が実現し、疾病の治療成績の向上と患者QOLの向上に寄与しつつある。
経済的価値:最大の経済的価値は個別の企業ではリスクが大きく踏み出せない研究開発が、大学主体で推進することで可能となっていることにあり、その価値は計り知れない。以下の予想される市場への参入を図るため、本拠点で培われた技術を基にした製品開発を実現する一方、一大学のキャンパス内で研究開発から橋渡し研究を経て臨床応用に至るプロセスが実現しつつあることで、協働機関がプラットフォームパートナーとして、海外施設ではなく、国内の本大学を選ぶ経済的価値がさらに向上しつつある。
予想市場規模/予想達成時期:感染症や代謝性疾患等治療薬2,500~5,000億円/実施期間終了後8~12年後、糖鎖マイクロアレイ25億円/2030年、PET/SPECT150~2,300億円/2030年、新規RIプローブ40~50億円/2030年、放射線治療装置720~780億円/2030年
協働機関:生命科学、創薬、医療などを総合的に理解し、その融合領域でリーダーとして働ける有能な人材が、大学および企業で育成されつつある。本拠点で育成された外国人研究者や協働機関の研究者が特任教授あるいは企業幹部として活躍し、拠点研究者の国際学会等での招待講演や開発型研究費の獲得件数・金額が増加している。