イノベーションシステム整備事業

先端融合領域イノベーション創出拠点形成プログラム

Creation of Innovation Centers for
Advanced Interdisciplinary Research Areas Program

人材育成

先端融合領域におけるイノベーションを担うために、大学等と企業の双方の現場において
必要とされる次世代の研究者・技術者等の人材育成を行う。

平成18年度採択
 国立大学法人 京都大学 『高次生体イメージング先端テクノハブ』
http://ckpj.t.kyoto-u.ac.jp/

光ポンピング原子磁気センサ(AMM)の開発には
医学、工学、情報学などの多岐にわたる先端技術の融合が必要


名前 : 伊藤 陽介
所属 : 京都大学 大学院工学研究科 電気工学専攻 生体医工学講座生体機能工学分野

Q:
拠点ではどのようなことに取り組んでいますか?(産学の機関や既存の学問領域を超えた取り組みを行っているか?)
A
本研究拠点では、革新的な医療診断技術の創出を目的としています。そのなかで私は、生体から生じる極微弱な磁場を検出可能な超高感度の磁気センサである「光ポンピング原子磁気センサ(AMM)」の開発に取り組んでいます。AMMは、低コストでの脳磁計測や小型かつ低磁場のMRI、さらにはこの両者の同時計測への応用が期待されます。この実現には、医学、工学、情報学などの多岐にわたる先端技術の融合が必要となります。
Q:
拠点で活動するメリットをお聞かせください。
A
本拠点には、医学、工学、情報学などの様々な研究背景をもった研究者が集まっているため、自分の観点とは異なる視点から示唆に富んだ助言を頂けたり、装置のユーザである医師の意見をダイレクトに反映できる点を新鮮に感じています。また、キヤノンの研究者との協働研究を通じて、企業の研究方法や製品開発に向けた取り組みなど、これまであまり意識していなかった部分にも触れられることも特色のひとつだと思います。
Q:
今後の目標をお聞かせください。(イノベーション創出に向けた目標設定がなされているか?)
A
日本は超高齢社会になって久しいですが、そのなかで健康な生活を送るためには、疾病の早期発見、早期治療が必要不可欠となってきます。生体磁気計測技術は、他の手法では得られない生体活動の情報を計測できるため、疾病や高次脳機能に関する新たな知見が得られると期待されています。私たちの研究が、生活の質 “Quality of Life” の向上の一助になれるよう、これからも全力で取り組みたいと思います。

工学・医学の分野を越えた研究体制により
常に臨床応用を踏まえた研究が行える


名前 : 孫 安生
所属 : 京都大学 大学院工学研究科 物質エネルギー化学専攻 励起物質化学分野

Q:
拠点ではどのようなことに取り組んでいますか?(産学の機関や既存の学問領域を超えた取り組みを行っているか?)
A
癌の早期発見・診断を目的とした分子プローブの開発に取り組んでいます。癌組織では正常組織よりも酸素濃度が低いと言われています。我々の開発した分子プローブは低酸素領域に集積し、組織内での酸素濃度をリアルタイムに可視化することが出来ます。分子プローブの合成と生体内での動態および機能評価を同時に進めており、工学・医学の分野を越えた研究体制により、常に臨床応用を踏まえた研究が行えます。
Q:
拠点で活動するメリットをお聞かせください。
A
大学の研究室や他の研究機関と違って、研究成果の実用化が現実的であると感じます。拠点のロードマップが良く練られていて計画的であること、学問領域に縛られない自由な研究体制であることから、進捗も効率的です。また産学協働であるため、実用化が目の前に見えていることでやる気も出ます。
Q:
今後の目標をお聞かせください。(イノベーション創出に向けた目標設定がなされているか?)
A
現在の科学技術では解明できない真理を追究出来るようなツールを作り、それを用いて新しい真理を発見したいと思います。また、それらの臨床応用・実用化により社会に貢献したいと思います。

画像診断の分野から総合的な診療システムを実現し
患者の方々に大きな利益をもたらしたい


名前 : 八上 全弘
所属 : 京都大学 医学部附属病院 放射線診断科

Q:
拠点ではどのようなことに取り組んでいますか?(産学の機関や既存の学問領域を超えた取り組みを行っているか?)
A
画像処理や機械学習による画像診断の支援に取り組んでいます。この分野は学問領域を跨いでいますので、キヤノンの研究室の方々と学内外の工学系の先生方と京都大学医学部附属病院放射線診断科の医師が一つのグループを形成し、共に議論し、互いに協力することで実施しています。
Q:
拠点で活動するメリットをお聞かせください。
A
研究の遂行には画像診断や機械学習やプログラミングなど多様な技能を必要としますので、医学・工学・医療情報学など様々な背景を持つメンバーが共に研究を進めているという点が特徴的です。背景が異なると、同じ事柄に対して全く異なる見解を持つことが多く、そこを深く議論して進めていくからこそ得られるものも多いと感じています。
Q:
今後の目標をお聞かせください。(イノベーション創出に向けた目標設定がなされているか?)
A
画像・文章・数値等の情報を統合的に扱い、それらを元に人間と機械が相互に理解し、協調して判断していけるような総合的な診療支援システムを画像診断の分野から実現し、医療における診断精度と効率の向上を両立させることで、患者の方々に大きな利益をもたらしたいと考えております。